マロウティー

アロマリズム

 
    色を楽しむお茶にマロウティーがあります。 マロウティーはアオイ科のウスベニアオイの花をお茶にしたものです。

  3年前、マロウの苗を我が家の駐車場の片隅に植えてみました。 思ったより大きく成長し(私の背丈より大きくなりました)、 その場所はマロウにとってはあまり居心地の良いところではなかったようですが、 たくさんの花をつけてくれました。 早ければ5月頃から収穫でき、すぐに乾燥するので、密封容器に入れておけば一年位は使えます。 ティーの他にも入浴剤、手作りせっけん、ローションなどで楽しむことができます。

  さて、今夜はマロウティーを入れてみましょう。 ティーポットにドライのマロウを大さじ一杯入れ、熱湯をそそぎ3分、 鮮やかな青色から紫色に変化していきます。 さらにレモンの果汁を数滴加えると、今度は赤紫からきれいなピンクへと色が変わります。 この色の変化を、フランスでは夜明けの空が朝焼けに染まる様子に似ていることから 「暁のティザーヌ tisane 」と呼ばれているそうです。 神秘的ですね。

  部屋の明かりはアロマライトにして香りはラベンダーとペパーミント、 BGMは「トゥーランドット」、 そんなゆったリズムに浸りながら飲むマロウティーは、 暑くて寝苦しい夜を一瞬忘れさせてくれるでしょう。

忍田篤子 2006年8月

マロウティー