センティッド・ゼラニウム

アロマリズム

 
    無性に腹が立つことはありませんか?

  私の場合、大したことではないと分かっていてもイライラして、誰かに当たってしまう。 時に主人だったり、子供だったりと彼らにとってはいい迷惑でしょう。 2~3日経ち、来るものが来て、その原因は女性ホルモンが悪さをしていたのだと気づきます。 いわゆる生理前症候群と呼ばれるものです。 人によって症状はまちまちですが、心身ともに不快なものです。 薬に頼る場合もありますが、できたら穏やかにこの時期をのりきることができればよいですね。

  ハーブの中には女性ホルモンの分泌を調整する働きがあるものがあり、 上手に利用することで不快な症状を緩和できます。 その代表が「ゼラニウム」です。 バラに似た香りとほのかに柑橘系の香りがする葉からとれる精油は、 女性にとって強い味方になってくれるでしょう。

  セティッド・ゼラニウムはフウロソウ科テンジクアオイ属の常緑多年草。 別名ニオイゼラニウムといい、 園芸店でよくみかけるゼラニウムはフウロソウ属でハーブではなく観賞用として区別されます。 セティッド・ゼラニウムはコレクターも多く種類は200種にもおよびます。 代表的なのはローズ・ゼラニウムで葉からとれる精油は昔から香水作りの材料としても使われていました。 また他の品種ではミント、レモン、ナツメグ、パイナップルなどの香りがするものがあり、 集めたくなる気持ちが分かるような気がします。

  生の葉の利用法としてはお風呂に浮かべたり、お菓子やデザート作りに香りを移したり、 ハーブティーとしては単品で飲むよりミントなどの爽やかなハーブとブレンドしたり、 紅茶に浮かべて花の香りを楽しむのも手軽な方法でしょう。

  さて、そろそろ更年期が忍び寄ってきた私にとっては手放せないハーブになりそうですが、 ホルモンバランスが危ないなと感じたときは、取りあえずアロマランプで部屋中をゼラニウムの香りにして、 体の隅々まで染み渡るように大きく深呼吸をしてみます。 そんな余裕があればですが・・・

忍田篤子 2007年5月

センティッド・ゼラニウム