ステビア

アロマリズム

 
    毛糸の温もりが恋しくなる季節になり、私は温かい飲み物がいつもより欲しくなります。 普段はすっきりしたハーブティーが好きでよく飲みますが、 冬になると甘い飲み物が身も心も温かくしてくれるような気がします。 でも、甘いお菓子と一緒にいただくのは糖分の取り過ぎに注意しなければいけませんので、 砂糖ではなくステビアの葉を使うことがあります。

  ステビアはキク科Stevia属の多年草、原産地は南アメリカです。 葉にステビオサイドという甘味物質を含んでいて、 砂糖の200~300倍の甘味があります。 低カロリーの甘味料としてダイエット食品や糖尿病患者の食事の甘味に用いられています。 生の葉がある時はカップ一杯に2~3枚の葉で充分甘味がでます。 ドライの葉も購入できますが、一鉢あれば一年中使うことができますので、 甘いのがお好きな方は育ててみるのもおすすめです。

  私が初めてステビアを口にしたのは数年前ですが、 そのとき感じた甘さはもっと昔のことを思い出させてくれました。 それは小学生低学年の頃、母の実家へ遊びに行った時のことです。 近所の子供たちに誘われサトウキビ畑へ行って、 ドキドキしながらサトウキビを口にした時のあの甘い味と産毛のような刺が顔や手につきチクチクした感触です。 甘いものというと普段は加工されたものであるとインプットされているようで、 大地から芽を出し育ったものが甘いものであるという意外性が驚きと体験を呼び起こすのでしょうか。 ともあれ、「葉っぱが甘い!」という感動をまだの方は試してみて下さい。

忍田篤子 2007年11月

ステビア