タンポポ

アロマリズム

 
    毎年同じ場所から芽を出す我が家のタンポポが今年も花を咲かせました。 幼い頃から春になると野原や道端の花として慣れ親しんでいるタンポポは、 ほとんどがセイヨウタンポポでヨーロッパが原産です。 明治のはじめに北アメリカから野菜として入ってきたそうです。 ヨーロッパではギザギザの葉がライオンの歯のように見えることから「ダンディライオン」といわれています。 また、「おねしょのハーブ」といわれるほどの利尿作用があるそうです。

  全草を食することができ、葉は少し苦みがありますがサラダやソテー、天ぷらにして、花はワインに浸けたりします。 ハーブティーは根や葉を細かく刻んで乾燥させて使います。 また、根を炒ってコーヒーのようにして飲むタンポポコーヒーはノンカフェインで香ばしいお茶です。 母乳の出をよくするとのこと、子育て中のお母さんにはコーヒーの代用としておすすめです。 イメージとしてはアメリカンコーヒーです。 ハーブティーのお店でしたら、最近ではインスタントコーヒーのように市販されていますので手に入りやすくなりました。 タンポポの根は地下深くまではっているため、根を掘り出すことは容易なことではないのですが、 綿帽子が飛んだ後に時間と体力があったら一度は挑戦してみたいものです。

  さて、春の天気は変わりやすく、先日の息子の入学式は生憎の天気で大雨、大風の大嵐でした。 すぎてみれば忘れられない思い出の日になると周りの人たちと慰めあい、自分にもそう言い聞かせた一日でした。 翌日は雨上がりのさわやかな明るい日差しが草花たちを照らしていました。 いつもより草花たちが色鮮やかに生き生きとして見えたのも、 昨日の雨があったからこそとひとりで変に納得してしまいました。 一雨ごとに大きく成長することが我が息子の成長と重なって、 これからの高校生活を充実したものにと願うばかりです。

忍田篤子 2008年5月

タンポポ