フィーバーフュー

アロマリズム

 
    一雨ごとに植物たちが成長する時期になり、庭へ出ることも普段より多くなりました。 我が家の庭は今、知人にいただいた白い紫陽花が三年目にしてやっとたくさんの花を咲かせてくれています。 雨にぬれた紫陽花の花はより色鮮やかに見え、白い花は特に存在感があるように思います。 そしてもうひとつフィーバーフューというデージーに似た白いかれんな花が咲いています。

  フィーバーフューは和名を夏白菊といい、南ヨーロッパ、アジアが原産のキク科ヨモギギク属の多年草です。 株分け、挿し木で簡単に増やすことができ、株も一年ごとに大きく育ち、花つきも見事になります。 現在は園芸種として楽しむ方が多いようですが、16、17世紀には薬草として栽培されました。 アスピリンのように頭痛を治してくれるといわれ、今ではサプリメントとして販売されています。 葉を乾燥させてハーブティーとして飲むことで偏頭痛や月経痛などによいとされていますが、 苦味があることだけはお伝えしておきます。

  また、防虫効果もありコンパニオンプランツとして混植すれば他の植物を病気や害虫から守ってくれます。 バラのそばに植えると、アブラムシを防ぐようです。 秋には花と葉をドライにして防虫用のポプリやサシェにしてもいいですね。

  さて、この時期人の手も借りずにスクスクと成長するのは雑草たちです。 ミントやヒソップはバッタの子供たちにみごとに食われてしまいましたが、その側で雑草たちは元気に育っています。 生命力の強さに感心するばかりですが、庭のスペースを考えてもそのままにしておく訳にはいかず、 鎌を片手に闘っています。

忍田篤子 2008年7月

フィーバーフュー