ドクダミ

アロマリズム

 
    「毒痛み」「毒矯」「毒溜」などといわれるドクダミは独特の臭いとあまり日のあたらない湿ったところに咲くことから、 私にとっては良いイメージがありません。 我が家の北側には春になると必ず芽を出すドクダミのエリアがあります。 伸び放題にならないようにと気にはかけますが、気づくと毎年白い花が咲くドクダミロードになってしまい、 その後の処理に一苦労していました。 今年は早めに刈り取ったため白い花を見ることはできませんが、たいへんだった草取りが軽減されました。

  ドクダミはドクダミ科で多年草、日本が原産で中国、台湾などアジアに分布しています。 漢方では解毒剤として、また古くから民間薬草のひとつとして使われ、 十種の薬効があることから「十薬」ともいわれています。 お茶として飲むことで利尿作用や便通をよくしたり、動脈硬化の予防に、 生葉はすり潰して湿疹、かぶれなどによいとのことです。 葉、茎、根を加熱することで独特の臭みが消え野菜として食することもできます。 生葉は消臭効果もあるらしく実家の母はトイレや冷蔵庫にドクダミを置いていたことがありますが、 消臭というよりもドクダミの香りだけが強く残っていたような気がします。 入浴剤としては桃の葉と混ぜることであせもなど肌のトラブルによいようです。

  たくさんの利用法があるにもかかわらず、嫌われ者にしておくのはもったいないことです。 今年は二番手のドクダミたちが芽を出してきましたので、その恩恵をありがたく受けてみるのもよいかもしれませんね。 ドクダミロードに目を瞑って少しの我慢が必要です。

忍田篤子 2008年8月

ドクダミ