総督府は台湾茶の輸出販売を促進するため、
日本国内において、1910年(明治43年)三月に東京勧業博覧会、名古屋の関西府県聯合共進会が開かれ、
九月には前橋の関東東北一府十四県聯合共進会に台湾館の中に台湾茶喫茶店を併設する形で、
台湾茶の宣伝を行いました。
また、1911年四月には大阪の第三回全国製品博覧会に出品され、1912年(大正元年)の上野公園内の拓殖博覧会、
大阪拓殖博覧会、翌年の東京明治記念博覧会の展示場にも台湾茶宣伝のために喫茶店が開設され、
新聞や雑誌にも広告を載せました。
また、1906年(明治39年)、東京の銀座に常設の台湾茶喫茶店がオープンしました。
これが銀座の喫茶店の元祖だといわれています。
1921年(大正10年)の第14回九州沖縄八県連合共振進会(大分県会場)に台湾茶喫茶店が開設されたという資料を見つけました。
●関連書籍
・「台湾茶の楽しみ方とおいしい料理」 楊品瑜 著 三心堂出版社
・「台湾治績志」 井出季和太 著 青史社
・「正伝後藤新平 台湾時代」 鶴見祐輔 著 藤原書店
・「銀座カフェー興亡史」 野口孝一 著 平凡社
・「銀座歴史散歩地図 明治・大正・昭和」 赤岩州五 著 原田弘・井口悦男 監修 草思社
・「銀座」 松崎天民 著 ちくま学芸文庫
・「銀座」 松崎天民 著 新泉社 NEW
・「銀座」 松崎天民 著 中公文庫 NEW
・「摘録 断腸亭日乗(上)」 永井荷風 著 岩波文庫
・「琥珀色の記憶[時代を彩った喫茶店]」 奥原哲志著 河出書房新社
楊品瑜 2023.01.26
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台湾茶業発祥の地「魚池」一帯の茶畑
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