茶イナよもやま話(その1)

 

  今回より、私が見聞きした中国及びお茶関係の情報を徒然なるままにご紹介させて頂きたいと思います。

  中国と言えば、昨年おきた「非典」ことSARS、そしてここ最近日本でも大問題になっている 「鳥インフルエンザ」等、何とも不気味な事件が続いている。 このSARSと言えば、飛沫感染を恐れ、外出したがらない人や不安がる人が多々おり、 その結果恩恵を賜ったアイテムに「アロマテラピー(香薫)」をあげることができるそうです。

以前、私が北京に留学していた97年当時には、探せばインド産のお香程度のものなら見つけることができたが、 決して一般的なものとは言えなかっただろう。 しかし、このアロマテラピー。SARS対策として、例えばお茶の木の抽出オイルを水に一滴落としてうがいをしたり、 外出の際マスクにオイルを振り掛けて出かけると抗菌効果がある…など歌い文句が色々と叫ばれているようである。

但し、実際の所、上海の町でマスクをしているのは、海外から派遣された駐在員かその家族くらいだったと言われており、 実際どれだけSARS対策に利用されたかは疑問が残る所…。ただ、部屋の空気清浄や気分転換の為にアロマオイルを焚いたり、 お風呂やマッサージにオイルを使うなど、流行に敏感な若い女性の間ではSARSが去った今でも人気が広がっているようだ。

ちなみに中国でもラベンダーオイルの人気が高いらしく、それ以外でも茶樹や緑茶オイルなども好まれているとか。 但し、フランス産のアロマオイルは多種あるけれど、10ml前後で100元(日本円で1400円ぐらい)以上はする高級品である。 ここ数年すっかりリッチになった中国、それも若者層の生活ぶりが垣間見られる。

  尚、「鳥インフルエンザ」に関しては、流行当初、流石の鶏好きの中国人の中でも鶏肉を回避する動きがあったようだが、 それも一瞬にすぎず、今は国が業者を通さず、統一して鶏肉の検査及び流通を賄っているとのことで、 消費者は安心して鶏肉を食べているとのことである。 日本も一日も早く安心して鶏肉と牛肉を食べられる日が来ることを望んでやまない。

陸 千波 2004年3月