随意談 第300号(2014年10月22日)   楊品瑜

 
~台場(お台場)~
 台湾の親戚の来日に付き合っていたら、きれいな夜景に遭遇しました。 この日朝からこっちやあっちで、ヤンピン一家もすっかり観光客の一員になりました。 それにしても、台場にこんなに沢山の遊び場があったのですね!

 台場一丁目商店街では、昔のアイドルのポスターが沢山貼られていて、懐かしいと言われました。 名前も言えるそうです。 最近の日本のアイドルは顔が似ていてよくわからないとまで同世代の親戚にも言われました。 そう言えば昔は台湾に帰る度に、日本のアイドルのことをよく聞かれていた時代もありましたが、 最近はすっかりアニメーションやゲームの話になりましたね!

 随意談第182号 東京幻視藝術館(東京トリックアート迷宮館) にもみんなで行きました。 写真の撮り方も中国語の説明があったので、親戚たちも初体験で、物凄く盛り上がりました。 写真もいっぱい撮りました。

 夕食は実は、舞浜に出てイクスピアリのハロウィンムード満杯の レインフォレストカフェ で食事しました。 このコースは地元の人ならではのコースです。

 そして、駅前で運よくディズニーランドの花火も見れました。 ディズニーに行くとすごく並ぶので、体力も相当消耗するので、今回の旅行ではディズニーはあきらめていたそうです。 新しい東京のスポット見学に集中したいので、舞浜に行くのも躊躇されたのですが、 アトラクションに乗らない楽しみ方にすごくよかったと感動されました。 因みに我が家の子供たちは、レインフォレストカフェでしっかりとお菓子をもらっていました。 もう大きいのにね!





 
 

随意談 第299号(2014年10月14日)   楊品瑜

 
~芒果刨冰(マンゴーのかき氷)~
 台風も去り夏も終わろうとしているこの時期、ご紹介するのもどうかと思いましたが、 紹介そびれた台湾のかき氷話の話をしようと思います。

 台湾で一言日本語の「かき冰」と言っても、実は方言と言うか、地方性と言うかがありまして、 ヤンピンは通常「ツヮーピン」と呼んでいます。 かき氷は漢字にすると「刨冰」(パゥーピン)、礤冰(ツヮーピン)、剉冰(ツォーピン)とも書きます。 正確な商品名は、たぶん店のメニューが正しいのです。 注文する時は、その通りに読む人もいれば、いない人もいると思います。 通じればよいのです。 まして、台湾語は今のところほとんどが漢字から当て字で当てているので、 簡体字を習った外国人には更にわけのわからない状況にあるかと思います。 また、例えば台湾語でもちもちした食感を表現する時、 適切な漢字がなかったのかアルファベットの「Q」をよく使うことがあります。

 ヤンピンが話す台湾語は台南訛りなので、実はあんまり話す自信がないのです。 聞くのはほとんど問題がありません。 言い訳になりますが、子供の頃学校では使用禁止にもなっていたので、更にうまくないのです。 因みに使用禁止と言うのは國語(台湾の標準語の呼び方)を頑張って覚えてもらうためで、 話したからて罰則はないのですが、まれにちょっとした罰則を作ったりする学校やクラスもあったようです。

 そして、ツヮーピンいやいや刨冰ですが、ヤンピンの最大の思い出は学生時代です。 寮生活から開放された週末の最大の楽しみでしたね!  時には、一気に二杯食べていた時期もありました。今では、考えられないのですが・・・

 最近台湾かき氷の代表格に芒果刨冰があります。 先日久しぶりに中華街で食べようとしたところ、すざましい長蛇の列でした。 と台湾の親戚に話すと、台湾から写真が届きました。 そうそう、情報としてはもう古いのかもしれませんが、最近では一言日本語で「かき氷」と言っても、 氷の種類が普通刨冰(普通のかき氷)と雪花冰(雪のようなふわふわな氷)と種類があるようです。



台湾より届いた「芒果刨冰」の写真です。


 
 

随意談 第298号(2014年10月4日)   楊品瑜

 
~香(線香)~
 先日アメリカの親戚から香を買ってほしいと言う依頼がありました。 中華圏では、10月からの暫くの間は何かと連休続きで、親戚たちもアメリカに行ったり、 台湾に帰ったり、日本に来たりと大忙しです。 勿論もっと沢山の国に皆さん遊びに出掛けていますが、 逆に海外にいる華人たちは、台湾の親戚たちがやっと休みになるので、 帰れる人は帰って親戚に会ったり、一緒に旅行に出たりと皆さん何かと忙しい時期です。

 なので今回ヤンピンが頼まれた香は、これから来日する親戚に託しアメリカ行きになる予定です。 実は、最初届いたメールが中国語、日本語、英語交じりでしたので、少し解読に時間がかかりました。 ヤンピンが教室中だったこともあって、電話が通じず、ことがややこしくなりかけました。 なぜなら、アメリカ、台湾の別々の親戚、媽媽にも連絡が行ったようで、 結果的に帰宅後いろいろな方々からもメールや電話が来ました。 そして、事の顛末をやっとヤンピンも理解し、買い方を把握し、無事に入手しました。

 最初はたかが香でしょ~、大げさだなぁ~と思いました。 香なんて幾らでもデパートで高級なものが買えるのに・・・わざわざ取り寄せなくても・・・と返信しかけました。 しかし、いざ香が届き、内容を確認しようと開けたところ、物凄く高貴な香りに感動しました。 この香り、ご先祖様絶対感動するよ!と思いました。 そして、ごめんなさい。ヤンピンが無知でした。ヤンピンも欲しくなりました。

 「立木観音香」は、日光の杉に「白檀」「沈香」などの香木を10種類混ぜているそうです。 話では、日光の中禅寺でしか買えないようです。 お陰様で、ヤンピンもひとつ勉強になりました。 また、香の世界にひとつ踏み入れた気がしました。



代理注文した立木観音香です。
お寺の案内も頂きました。


 
 

随意談 第297号(2014年9月25日)   楊品瑜

 
~喝咖啡(コーヒーを飲んできました)~
 ハワイアン咖啡(コーヒー)を飲んで来ました。 前回 イオン幕張新都心に行った時は、お茶を中心に巡っていたので、今回は、咖啡も飲んできました。

 元々台湾は咖啡を飲む習慣がなかったと思います。 中学生の時、台湾に遊び来た父の友人が美味しい咖啡を飲めるところはどこか?を話していて、 やっと咖啡を出してくれる飯店でも、出された咖啡の上に油が浮いていて、とても美味しいとは言えなかったのだとか・・・

 確か、大学生になったヤンピンが台湾に帰省し、舅舅(母方の兄弟)がご馳走するからと誘われたのですが、 もう接待漬けで食べられないので咖啡でいいです。 と言ったところ、連れて行かれところは、とても華やかなパブのようなところでした。 その時同行した従兄弟たちも含め総勢7、8人でした。 なんと出てきたのはヤンピンが注文した咖啡一杯で、あとはみんな冷たい白開水でした。 そして飲もうとしたヤンピンに、みんなの見つめる眼差しは今も忘れないです。 たぶん当時の台湾、咖啡は珍しい飲物である一方、高級品でもありました。

 ちなみに、台湾では一般に水道水を一度沸騰させ、湯冷ましにして飲みます。 これを白開水といます。 台湾語で白混水(ペーグンズイ、沸騰した水の意味)や白茶(ペーティー)とも言います。 ミネラルウォーターは繁体字ですが、日本と同じく、礦泉水です。

 今では、台湾のあちらこちらに溢れる咖啡廳(喫茶店)、ヤンピンは感動するばかりです。 そして、当時同席した従兄弟たちは、みんな凄く出世し、帰省するといつも凄いレストランに連れて行かれご馳走してくれます。 実は今だから言えますが、ヤンピンは全然咖啡通ではないのです。 ちょっと本格的に飲み出したのは、OL時代です。 当時の台湾は外でちょっと休む喫茶店がなく、屋台かレストランでの飲食が主流でした。 またはお互いの自宅に行くかでしたね。



ヤンピンは、熱い咖啡を飲みましたが、
写真は家族が頼んだ飲物の一部です。


 
 

随意談 第296号(2014年9月20日)   楊品瑜

 
~不曉得爲什麼這麼忙!(なぜこんなに忙しいのかがよくわからないです)~
 9月に入り、特別講座の企画や新商品の企画など、なぜかとてもとても忙しい毎日が続いています。 教室以外の来客も多かったですね!来客は、7、8月も通年より多く、ありがたかったです。

 来月は、プライベートでは、台湾の親戚や友人が次々と来日予定です。 台湾はこれからがゴールデンウィークのような連休が続きますので、年末、いやいや旧正月まで出国ダッシュのようです。 今年は、ヤンピンの周りでは来日者がいつもより増える予定です。 会ったり、一緒に食事したり、案内したりで何かと忙しいです。

 そして、写真はこの夏、受講者から頂いたお土産です。 このホームページは、中華圏の皆様にも見て頂いているようなので、ちょっと珍しいお土産を掲載しました。 なぜか教室の受講者の関係者には富山在住が多く、よくお土産を頂きます。

 そう言えば、友人や知人も富山出身の方々が数名います。 実は、ヤンピンはまだ富山には行ったことがないです。 いつか、皆さんから聞いたお土産話を生かして、訪ねてみたいです。



越中富山羽二重餅、包装紙は 富山八尾 のおわら風の盆を描いた特別バージョンのものです。そして、肝心なお味ですが、子供の感想ですが、大福餅の皮のようで、もちもちしていて美味しかったです。


 
 

随意談 第295号(2014年9月10日)   楊品瑜

 
~沏茶(茶を淹れる)~
 数年前から台湾の親戚の紹介で、ヤンピンも子供も時たま、水とペットボトル用の緑茶ティーバッグを持ち歩いています。 水を飲み飽きた時に、ペットボトル用緑茶ティーバッグを入れ、即席の緑茶を作って飲めるからです。 勿論、ペットボトル用緑茶ティーバッグだけを持ち歩いて、行った先で水だけを買って、即席の緑茶を作ることもできます。

 ここで言うペットボトル用の緑茶ティーバッグとは、最近日本にも輸入されているようですが、 日本の一般的なティーバッグと比べると細長いです。 ペットボトルに入れやすい形でして、ペットボトル限定のティーバッグと言うわけではないのです。 便利性から、ヤンピンが勝手に名づけました。

 実はヤンピンは、夏でも熱いお茶を飲んでいます。 元々冷たいものを飲む習慣がなかったのですが、OL時代に冷房病になり、常温か熱いものを飲む習慣に戻しました。 なので、ヤンピンがこの緑茶ティーバッグを使う場合は、常温のミネラルウォーターに入れて、飲んでいます。 因みに、台湾では生水を飲まないので元々お茶を水出しで淹れる習慣はなかったです。

 参考にまでですが、薬膳の考え方から、暑い日に身体を冷やしたい時は冷性の食べ物を食べたり、 飲んだりするとよいとされています。 なので、風邪のひきかけやお熱がある時は、親から口すっぱく緑茶を飲むように言われてきました。 特に夏は緑茶を飲みますね!  ただ、逆に冷え性が気になる時は、栄養面からも緑茶を飲みたい時は、熱くして飲んでいますよ。

沏(qī)の意味は中国語の「泡」に通じ、淹れる(入れる)の意味です。 つまり沏茶は、泡茶の意味で、日本語訳では、茶を淹れることです。 また、沏茶は、多くの中国古典文学の書籍にも書かれていて、古くから使われていた言葉です。 最近では、映画、「レッドクリフ」でも使っていました。




台湾より取り寄せている「急沏冷泡茶」


 
 

随意談 第294号(2014年9月4日)   楊品瑜

 
~鳳梨酥~
 鳳梨酥をお土産に頂きました。 今回頂いたのは、外箱に榮譽榜(名誉歴)と書いているように受賞歴たっぷりの名店のものです。

 台湾土産の定番のひとつと言ってもよい「鳳梨酥」は、かつて、教室で紹介する度に必ず、 受講者から家族にも食べさせてあげたいので「日本で鳳梨酥、買えないのか?」と聞かれてきました。 最近、日本でも結構買えるようになったので、そう珍しくないとは思ってはいましたが、 やはり台湾限定ものは、一味違うようです。 やはり、台湾でよく使う「台灣味」(台湾的な味)でしたね!

 ひとことで、「台灣味」と言っても実は台湾の中でも微妙に違うのです。 例えば、ヤンピンの両親は 台南出身 なので、料理によく砂糖を使います。 諸説ありますが、台南人が料理に砂糖を使うのは、日本統治時代の台南に砂糖工場があったからと聞かされてきました。 なので、ヤンピンは料理に砂糖を加える家庭料理のレパートリー、結構ありますよ!  食べたくなりますからね!  因みにお茶の味も「台灣味」がありますよ!

 隠れ家的な名店は、旅行で行ってもなかなか自力で見つけるのは難しいです。 まして、台湾の人々は食通で、グルメなので、名店として生き残るのは、 相当な経営手腕と努力がないとすぐ飽きられるようです。 台湾の友人を作っていろいろ教えてもらうことをお勧めしています。




頂いた鳳梨酥とその受賞歴


 
 

随意談 第293号(2014年8月30日)   楊品瑜

 
~自由丘(自由が丘)~
 子供たちと自由が丘に行って来ました。 ヤンピンの子供たちは全員標準サイズより大きいので、最近では、日本で洋服や靴サイズの購入にも困っています。

 最近おしゃれをするようにもなり、おしゃれなところで靴を買いたいと言われ、 ヤンピンのいきつけ(かなぁ?)のお茶屋さんもあったので、自由が丘にしました。 自由が丘は、かつて茶芸教室の依頼でよく通った街でもありました。

 そして、お茶も靴も無事に買えたところで、面白い店 を見つけました。 レトルトカレーやスープの専門店だそうです。 チーズカレーを試食させて頂きました。 固めのもめん豆腐を思わせるコロコロチーズとカレーの味が、本格的な味でした。

 来日中の親戚にも食べてもらおうと思い購入したのですが、種類がとにかく多くって、迷いました。 また、子供たちは店員さんからいろいろ説明を受け、お茶までごちそうになり、勉強になったようです。 いろいろお店をまわりましたが、子供たちには一番の好印象のお店でしたね!


会報(左上)と購入したレトルトカレー


 
 

随意談 第292号(2014年8月30日)   楊品瑜

 
~中暑(熱中症)~
 子供の頃、台南の外祖母家に預けられた時のことです。 兄弟で遊んでいるうちに弟と二人で中暑になりました。 ぐったりしていたところ、外祖母が慌ててネギを刻み、タオルでぐるぐるに巻き上げたと思っていたら、 そのネギ入りタオルは、ハチマキのように弟とヤンピンの頭に巻かれました。

 暫くして、隣で寝込んでいた弟を起こし、まだ動くヤンピンに自家製の溶いた生卵、黄身でしたね!  二人で交互に飲むように指示がきました。 はっきり言ってとても飲める状態にないです。 人生初の生もの、何これ?と弟と二人で、どうしてよいのかわからず、ヤンピンは少し口につけ、その後の記憶はないです。

 外祖母は字が読めないのにも関わらず子供、孫を何人も医者、弁護士に育て上げた人です。 纏足世代です。 外祖母は家族のために知り合いの漢方医のもとに通い、自宅での漢方薬の飲み方、使い方やマッサージまでいろいろと勉強したそうです。 媽媽によるとソフトテニスの台湾代表選手になった舅舅(母方の兄弟)のケガがきっかけだったそうです。

 先日、台湾の親戚から中暑になりかけて(もしかしてなっていた)、散々病院を回ったが、 症状が改善されず、結局緑豆や仙草ゼリーを食べてやっと落ち着いた話がありました。 生活の知恵と言うか、食べ物で治療をする漢方の考え方が生かされたことになりますね!


仙草ゼリーのデザート


緑豆と里芋のデザート


 
 

随意談 第291号(2014年8月13日)   楊品瑜

 
~傳宗接代(代々続く)~
 子供が美術展に行って来ました。 本来は子供たちと行く展覧会でしたが、部活で行くというので了承しました。

 思えば小さい時、教室開催日、打ち合わせがある度に主人に仕事を休んでもらったり、 母に来てもらったりと子守りの遣り繰りをしていましたが、そのうち続かないと気付き、 助言を受けベビーシッターさんを探し、なんとか乗り越えて来ました。いろんな意味で大変でした。 日本での子育てを断念し、帰国も幾度と考えたことです。 どれだけ、指導師の皆さん、ベビーシッターさんに応援されたことです。

 その子供たちが、少しずつ自分たちの友人たちと出掛けたり、学校行事で遠出したり、 ご飯を用意してくれたりと一歩一歩大人になって来ました。 今では、違う悩みがありますが、あと一息よ!と長年の受講者に励まされアドバイスも頂き、 なんとか教室も続けて来たのです。 時には自分は何をやっているのだろう~何がしたいのかなぁ?と思うこともありましたが、 「教室に来るのが楽しみです。」「パワーを頂きました。」「体調がよくなりました。」 等々を言って頂けると、逆にヤンピンも教室を続けてよかった!やりがいのある仕事だと思いました。 真是過了一關又一關(難関をひとつひとつ越す)です。

 今では、子供たちも講座を受講することがあります。 子供たちも行ったところところでお茶の情報を集めてきてくれます。 そして、ベビーシッターさんとも今らに交流があります。 先日、子供たちもベビーシッターさんのお孫さんと遊んできましたよ!


子供が行ってきた美術展


 
 

随意談 第290号(2014年7月30日)   楊品瑜

 
~回想西門町(西門町の思い出)~
 西門町はかつて、台北一の繁華街でした。 舅舅の病院は角にあり、お隣は芸能人もよく来るお茶屋さん。 そして、通りを挟んだ反対側には大きな映画館がありました。 ヤンピンの茶芸講師の原点とも言えるお隣のお茶屋は、小さい時からとにかくよく看護婦さんに連れられて遊びに行っていました。 テーブルに届くか否かの身長しかなかったヤンピンでしたが、淹れ方もよく教えてくれていましたよ!

 そう言えば、ヤンピンが小さい時、勝手(親いわく)に病院前辺りで遊んでいたら、警察に保護されたことがありました。 服装がお出掛け衣だったので、迷子に見えたようです。数メートルに1人と言うペースで、 警察に次々と何か言われながらバトンタッチのように引き渡され、結局病院近くの交番に連れて行かれました。 1人目は制服を着た警官でしたが、今思えば結構な人数の私服警察官がいたもんです。

 そして記憶では、すぐ近くの交番内で足をブラブラしながらお菓子を食べさせられていたヤンピン、 ブラブラしていた足を探しに来ていた姨丈(母の姉妹の夫)が、なんか見覚えのある足、 と覗き込んだところで、親戚一堂が次々と駆け込んで来て、ヤンピンはその後無事に帰されました。 このことがあったせいか、舅舅家に行く度に誰かお付きが付くようになったようです。


舅舅の病院前です。
この写真は舅舅が撮ってくれたものです。
当時では珍しいカラー写真です。


 
 

随意談 第289号(2014年7月22日)   楊品瑜

 
~西門町~
 ヤンピンは西門町にあった市立病院で生まれました。 理由は近くに媽媽の台北の実家のような舅舅(媽媽の兄)が経営する病院があったからです。

 高校の時、長年のバレーボールの試合での疲労がたたり、体調を崩したヤンピンは、 一時期毎週の土曜日(半日授業でしたので)、舅舅家に通い、いろいろ注射されていました。

 そして帰り、ヤンピンはいつもあちらこちらの本屋に立ち寄り、 三毛 や瓊瑶の新作をチェックし、買って、夢中で読んでいました。

 そして西門町は、いくつもの映画館があることでも有名です。 友達と落ち合って西門町で映画を見るのも楽しみでしたね!  今は台湾に帰っても会う親戚、友人が多くって映画館に行く時間がないのですが・・・

 ところで、理由がよくわかりませんが、当時、映画が始まる前、必ず全員が起立し、国歌が流れ、 それなりの映像が流れ、終わってから着席して映画を見始めていました。 洋画であろうが、港片(香港映画)であろうが、邦画であろうが、みんな同じ流れです。 なので、映画が始まる前に一度起立するのが当たり前のことでした。

 西門町での思い出はこのほか、思い出深いのが、さまざまな小吃、 台湾に帰る度に舅舅家のお手伝いさんがいろいろな小吃を買って来てくれていました。 そして小さい時、ヤンピンはなぜかいつもお手伝いさんと一緒に床拭きをよくやっていました。 周りからは不思議な子に見られていましたが、母は静かに遊んでいるからいいや~と思っていたようです。 看護婦さんからも注射の仕方や消毒の話、いろいろ聞かされていましたね!  思い出すと懐かしいことばかりです。


ヤンピン、西門國小の校庭にて


 
 

随意談 第288号(2014年7月12日)   楊品瑜

 
~美空雲雀(美空ひばり)~
 先日教室で、代官山に行って来ました。 受講者から美空雲雀旧宅(現在記念館)が代官山にあることを聞きつけ、立ち寄って来ました。 入館は完全予約制で、中には入れなかったのですが、外観と立派な自家用車を眺めて来ました。

 台湾の日本教育世代(一般に日本統治時代に日本語で教育を受けた世代)の間でも美空雲雀さんは大人気です。 よく日本土産にカセットテープやビデオを買って帰るように頼まれましたよ!

 不思議ですが、雲雀さん宅を眺めているだけで、いろんな方々の顔が浮かんで来ます。 特に亡くなった親戚や人生の先輩たち・・・その話を教室で話すと、やはり亡くなった家族がファンだったことを思い出します。 などと共感を頂きました。

 代官山はとてもおしゃれな町、そして幾つかの大使館もありました。 ここで生活をされていたのですね!と思うと、少しブラウン管の向こう側にいた大スターが、 実在の人間だった実感が湧きました。 機会があれば、実際に館内に入ってみたくなりました。




美空雲雀旧宅と自家用車


 
 

随意談 第287号(2014年7月5日)   楊品瑜

 
~從小看到大(小さい時から見てきました)~
 從小看到大也許是從小看到老(小さい時から見てきました。もしかして年をとっても見ています)。 小さい時から通いつめた臺北國立故宮博物院(台北国立故宮博物院)の展覧会がいよいよ 東京国立博物館 で始まりました。

 ヤンピンは、子供たちが夏休みにはいてから家族で行こうと思っています。 なので、もしかしたら、どこかでご報告するかもしれないです。

 臺北國立故宮博物院は、実は大学卒業後一度勤める予定でした。 仕事の内容は、美術品の日本語の案内文訳です。 ヤンピンの語学力と美術史が専攻だったので、訳せると判断されたのでしょうね!  しかし、当時のヤンピンには訳せるほどの知識は持っていなかったので、もう数年待ってほしいと懇願しました。

 当時は、日本のバブル時代の始まりでもありました。 ヤンピンの台湾の友人たちは、競って日本の企業に就職し、日本的経営を学びたい時代でした。 なので、結果的にヤンピンも日本企業に一度就職することにしたのです。 ただ、予想外だったのは日本で茶芸講師になったことで、忙しくなり、 台湾に帰って臺北國立故宮博物院に就職することが今も叶っていませんです。 (もう採用もして頂けないでしょうね。)

 きっかけは大学時代、資料探しやいろいろな日本人(爸爸の友人や親戚の友人)の案内や通訳で同行したので、 覚えて頂いていたようです。 勿論、応援してくれた爸爸の友人たちもいたので、講義もいっぱい聴いてきました。

 実はヤンピンには、臺北國立故宮博物院での思い出で、今も忘れられない出来事があります。 お勧めしませんが、それはですね!  中学の校外学習で訪れた時の帰りに、どうしても一駅分のバス代を節約したくて、 自強隧道(トンネル)の中を猛スピードの車が行き交う中、一人で排気ガスと埃と恐怖心で歩いたことです。 博物院からバス停までの距離は、約1キロぐらいはあったと思います。 また当時は歩く人もそういないので、隧道内の明かりは薄かったです。 電気は付いていなかったかもしれないです。ちょっとした冒険でした。

 まぁ、結果的には少々埃まみれにはなりましたが、無事に帰れましたよ!  そして、トラウマになってしまったのか、今でも自強隧道を車で通るだけで、どきどきします。


写真はJR西日暮里駅で撮りました。


 
 

随意談 第286号(2014年7月2日)   楊品瑜

 
~素麵(素麺)~
 台湾の麵線に食感が近いと言うことで、ヤンピンは幾つかの台湾料理で麵線の代用品として、素麵を使っています。 なかでも紹介された長崎県島原市の素麵は、汁との絡み具合が抜群によく、お気に入りです。

 その後、家族親戚にも紹介し、私の知らないところで、親戚たちの日本土産になっていました。 爸爸に至っては、年に10箱は送っているそうです。 そして、とうとう今年の旧正月では、30箱をまとめて輸出しました。 製造元には申し訳ないのですが、送料のほうが、はるかに高かったです。

 しおりによると(専門家ではないので)島原手延べ素麵は寛永14年の島原の乱で無人化した島原地方の農村を復興するため、 強制移民を受け入れ、その中で手延べ素麵作りの名人がいたのがきっかけだそうです。 そして、雲仙の豊かな土地、良質な小麦と温暖な気候にも恵まれたのだそうです。

 先日も、子供の夏ばて防止、スタミナ補強で、素麵入りラム肉を使った當帰麻油湯を子供たちに食べさせました。 湯(スープ)の三分の一が麻油(黒ごま油)に子供たちは、いつも悲鳴を上げながら食べていましたが、 実はヤンピンもかつてそうでした。(ハッハッ)

 このほか、タイそうめん「カノムチーン」(本来は米麺)の代用品としても使っています。 タイカレーをかけたり、つけ麺で食べています。 子供が小さかった時代は、離乳食や素麵流しなどなど、 いつの間にか我が家も一年中素麵を食べていますね!


写真の素麵はヤンピンが取り寄せている素麵です。地元の料亭などでも使われています。


 
 

随意談 第285号(2014年6月24日)   楊品瑜

 
~幕張新都心~
 子供の受験準備で、幾度と学校見学で訪れた幕張でしたが、いつも複雑な気持ちで帰りの電車に乗っていると、 一駅あるのではないかと思うぐらいな工事中の巨大なショッピングモールをいつも眺めていました。 このショッピングモールの完成を見ることがあるのだろうか?と考えつつ、 子供が放課後にみちくさで寄るのではないか?と、まぁ、複雑な親心でしたね!

 かつては、幕張メッセ、カルフール(現イオン幕張店)、アウトレットだので、 幾度と通った幕張一帯でもありましたが、結局子供は幕張での受験はなく、車窓での思いもそのままでした。

 そして、先日やっと完成したイオンモール幕張新都心に行ってきました。 工事中のショッピングモールはイオンのショッピングモールだったのですね!

 行く前に受講生から大きいから結構歩くよ!と言われ、覚悟して行きましたら、やはり結構歩きました。 自分の体力の衰えを感じましたが、それなりにお気に入りの店も見つけました。 お茶関連は残念ながら特に目新しいものはなかったのですが、 子供と水母(クラゲ)を買って、今水母の飼育に奮闘中です。

 なので、今は水母に癒され、いつまたイオン幕張新都心に行くのかが楽しみです。


サカサクラゲだそうです。


 
 

随意談 第284号(2014年6月18日)   楊品瑜

 
~買東西難(買い物の難しさ)~
 数年前、中華街でよく見かけた茶壺型の自転車用のベル、買うか買わないか、 散々迷い、結局買っても自転車に付けると何かと不安なので、使い道がないからと・・・買いませんでした。

 ところが、ある時、雑誌で、ガーデンニングのオブジェとして茶壷型の自転車用のベルが使われ、 とてもおしゃれに飾られていました。 やはり、買えばよかった~と後悔しました。 勿論、時はすでに遅し、その後数回中華街へ行っても、もう売っていませんでした。

 かつて在籍した指導師の名言(ヤンピンが思う)、「私は、物は出会いと思って買っています。出会った時が買い時ですよ!」  いつか、私も言えるようになりたいと思っていましたが、この時ほど出会った時が買い時だったんだ・・・と後悔の日々でした。 自我安慰(自分で自分を慰める)です。

 そうこうして、随分と時間が経ちました。 最近たまたま立ち寄ったご近所のショッピングセンター、デンマーク生まれの雑貨店で、なんと、また出会いました。 吃驚です。 見つけてきました。 今回はしっかりと買いましたよ!  中山之家のお庭のオブジェとしても飾る予定です。 というか、ドアベル(ドアベルがないので)にしようかと試行錯誤中です。


自転車用のベルです。


 
 

随意談 第283号(2014年6月10日)   楊品瑜

 
~寶塚劇場(宝塚劇場)~
 有楽町にある「東京寶塚劇場」を鑑賞した受講生からお土産を頂きました。 子供たちも大喜びでした。 小林一三伝(漫画の偉人伝)を読んだことがあったので、寶塚劇場には親近感があったようです。

 ヤンピンは、大学時代、寶塚歌劇が大好きな友人がいたり、劇場の近くに住んでいた友人がいたりと、 やはり勝手に親近感を感じていました。 大学の卒業式で、寶塚劇場音楽学校の卒業式で卒業生が着る袴などと似た袴や格好を着るのも当時では、 ちょっとした流行でしたよ!

 兵庫県宝塚市は、勿論宝塚大劇場があることで有名ですが、高級住宅街であり、 学校も多く文教都市のイメージがヤンピンにはあります。漫画界の巨匠手塚治虫が青年期を過ごした場所でもあり、 手塚治虫記念館 があります。

 阪急宝塚駅界隈は、大学卒業後も幾度と遊びに行ったことがあり、思い出いっぱいの街です。 機会があれば、子供とも行きたいですね!

頂いたお土産です。


 
 

随意談 第282号(2014年6月6日)   楊品瑜

 
~旺旺盛(益々栄える)~
 鳳梨酥 に続き、ちょと可愛い小ぶりの沖縄の「ピーチパイン」を所属指導師から頂きました。 「ミルクパイン」とも呼ばれている品種のパインナップルです。 酸味のあるミルキーな味でしたが、しっかりしたパインナップの味も味わえました。

 先日の中国茶の会での茶話ですが、水果(果物)に興味がある方が受講されました。 数回台湾にも行かれていましたが、なかなか水果の旬がつかめない話がありました。 沢山のお話はできませんでしたが、機会があれば、台湾の水果でしたら、食べ方の講座は出来るかもしれないとはお伝えしました。

 何せ台湾での食生活、毎食後必ず水果が出されます。 一年中いつも水果が食べられ、食食べきれなくって残していました。 今思えば、もったないですね~。まして、あんまり旬を意識して食べてはいなかったです。 考えてみたら、水果ですから勿論旬な時期はあります。

 ただ、ヤンピンが思うのには、台湾の気候の関係上、南部から徐々に熱帯水果(トロピカルフルーツ)は実ってくるので、 冷蔵庫がそう一般的ではない時代からでも、いつでも水果は食べられていたのです (ヤンピン家に冷蔵庫が来たのは、たぶんヤンピンが小学生に上がってからだった記憶です。) 今は、冷蔵庫は当たり前、流通も整備されていますので、よほどの拘りではなければ、 いつ行っても産地は違っても、それなりの旬な水果が食べられるのではないのでしょうか?

 参考にですが、幾つかの水果)の中国語(繁体字)をご紹介します。
    芒果=マンゴー
    木瓜=パパイヤ
    西瓜=スイカ
    蘋果=リンゴ
    奇異果=キウイ
    香蕉=バナナ
    榴槤=ドリアン
    櫻桃=サクランボ
    草莓=イチゴ
    番石榴=グアバ
    釋迦=シュガーアップル、釈迦頭
    火龍果=ドラゴンフルーツ
    蓮霧=レンブ
    菠蘿=パイナップル 実は、一部の中華圏では、「鳳梨」ではなく「菠蘿」とよばれています。

頂いた沖縄の「ピーチパインです。


 
 

随意談 第281号(2014年5月27日)   楊品瑜

 
~奈良茶(奈良のお茶)~
 招待を受け、都内デパートでのイベントに行ってきました。 奈良産の焙煎かりがね茶、ミルクティー用緑茶や、お茶のジャムなどを教室用に購入してきました。

 奈良茶と中国語で、タイトルを付けましたが、正式には、奈良県産のブランド茶「大和茶」です。 806年に弘法大師が唐より茶の種子を持ち帰り、 今の宇陀市(うだし)に植え、製法を伝えたのが始まりだったそうです。

 そう言えば確か、奈良は古くから中国より生薬を取り寄せ、栽培してきた歴史もあります。 「 大和生薬」は有名ですね!  生薬のなかでも、ヤンピンもよくお世話になっている当帰、日本産ものだと「大和当帰」は、 特に良質の当帰として珍重されているそうです。

 ヤンピンにとって奈良は、学生時代に勉強のために博物館、遺跡、名所を訪れた地です。 このほか、観光、仕事でも数え切れないほど訪れています。 そして何より仲良しの友人がいまして、奈良特有の風俗や習慣を聞かされ、何かと親近感を感じる土地です。 高い建物が少ない記憶がありましたね!  「古色古香」(古く、伝統的)な街として、好きです。


購入した奈良茶と茶ジャムです。
ほうじ茶のジャムは、まるでチョコ
レートジャムでした。不思議・・・


 
 

随意談 第280号(2014年5月20日)   楊品瑜

 
~鳳梨酥~
 泰國(タイ)土産に鳳梨酥を頂きました。 鳳梨酥と言えば、台湾土産だと思っていたのですが、少し異国感はありましたが、美味しかったです。 特徴あるバターの味が生地に強く反映され、新鮮に感じましたね! 鳳梨ジャムが甘酸っぱかったのですが、それなりに美味しかったです。

 台湾産は数え切れないほど、食べてきましたが、教室でも受賞ものを沢山出してきました。 少々不安でしたが、教室で食べてもらった感想では、泰國土産の鳳梨酥はそれなりに新鮮で、好評でした。

 ヤンピン的には、よくアメリカの親戚にもらう麻糬(もち)入りの鳳梨酥が好きです。 メーカーは忘れましたが、機会があれば、またご紹介したいと思います。

 そして、鳳梨酥はよくパイナップルケーキと呼ばれているようですが、 角ばったパイ生地にパイナップルジャムを包んだものです。 中国語の「鳳梨」は、台湾語でオンライと発音され、 中国語の「旺來」(益々栄える)に字を充てられたことから、鳳梨は台湾ではとても縁起のよいものなのです。

 鳳梨酥の由来は一般に言われているのが、喜餅に使われたのがきっかけのようです。 台湾では、一般に婚約時、新郎側の結納品に 喜餅 を新婦側に納める習慣があります。 未来の岳母(奥様側の母)が親戚、知人、友人、同僚、ご近所の方々に婚約が整った挨拶をする時に、喜餅を渡すためです。 ヤン家は親戚友人が多いので、一般に200箱が相場ですが、数量は岳母次第ですね!

 因みに最近は、洋風なクッキーやチョコレートを配る方もいます。 ヤンピンも婚約時に、日本の知人、友人に配りました。今でも時たま台湾の友人や知人から届きますよ!  かつては、自分の友人や同世代の親戚からのものがほとんどでしたが、 最近は、従兄弟の子供、友人、知人の子供が結婚するので、頂くことが多くなりましたね! 勿論、喜餅をもらった側は、お返しに、紅包(お祝い金)を包むのも忘れずにね!

泰國の鳳梨酥の箱のラベル
「金玉滿堂」とは老子の言葉に由来し、
直訳は金、玉が家にいっぱいあること、
吉祥の言葉です。


 
 

随意談 第279号(2014年5月14日)   楊品瑜

 
~找回初心(初心に帰る)~
 色々写真を整理していたら、かつて自宅でお花の教室を開催していた受講生宅で開催した 「中国茶と花」の講座の写真が出て来ました。

 同じ物をみんなで作ったのですが、どうですか?
よく見るとそれぞれの個性が現れています。 この日は、アートフラワーを作りましたが、 通常では、生け花やフラワーアレンジメント、ハーブの寄せ植えなどの講座もありました。

 毎回講座にはちょっとしたお食事が付くそうです。 この日は、香港粥をご馳走になりましたが、ヤンピンは、茉莉花(ジャスミン)茶と菊花のブレンド茶をご用意しました。

 そして、とにかくとても素敵なお家です。雑誌にもよく取り上げられていました。 さすがにお花の先生、行く度に季節の移り変わりがわかるお花やハーブがその都度観賞することもでき、 確か、藤棚を楽しめるスペースもありました。 その後もさまざまなテーマで数回開催しましたが、現在は諸事情により、お休み中です。

 今さらの紹介ですが、茶芸は単にお茶を入れるパフォーマンスではなく、生活をいろいろ彩ってくれます。 写真を見てなんとなく初心に帰ったヤンピンでした。

皆さんの作品です。


 
 

随意談 第278号(2014年5月7日)   楊品瑜

 
~奶茶三兄弟(ミルクティー三兄弟)~
 随分前に台湾の友人や親戚から教えてもらっていたのですが、 台湾では、日本で言うタピオカミルクティーの新商品が大人気だそうです。

 「奶茶三兄弟」と呼ばれる商品です。 正確にはプリン、仙草ゼリー、タピオカ入りの奶茶ミルクティーです。 とても甘いです。

 仙草ゼリーは、教室でもよく出している台湾を代表するデザートです。 唇形科(labiatae、しそ科)の植物で、薬効がいろいろあるようですが、 ゼリーは台湾では特に夏バテ、熱中症予防で食べられています。 屋台で食べられるほか、缶詰めも沢山売られ、台湾では誰もが一度は食べたことがあるデザートです。

 台湾では、仙草ゼリーを甘いシロップに浸けて食べるのが一般的ですが、 旧職で「フルーツを入れて食べたほうが、日本人が食べやすいよ!」と教わり、 ヤンピンは、逆に台湾の友人や親戚にフルーツ入りポンチのレシピを紹介しています。 教室でもフルーツ入りで、皆さんにお出ししています。

 仙草ゼリーがミルクティーに入って来たか~発想だけでも、感服致しました。






 
 

随意談 第277号(2014年4月26日)   楊品瑜

 
~花開了(花が咲きました)~
 春めいてきましたね!  寒かった冬でしたので、中山之家の草花たちは結構葉が枯れました。 ただ、幸いなことに、ここところの気温の上昇で、新芽が出始めました。 一安心です。

 写真のナスタチウムは、例年になく沢山の花を咲かせましたので、思わず写真に撮りました。 ナスタチウムは、近年手軽に栽培でき、寄植えにも人気のお花としても知られていますが、ハーブの一種です。 ヤンピンは、かつてエディブルフラワー(食用花)の輸入及び販売促進、食品開発を担当した時に、 もっとも沢山関わったお花でもあります。 今では、我が家でも欠かせないお花です。

 ナスタチウムの隣は、ほぼ毎年自宅での栽培に失敗しているアーティチョークです。 実に、懲りないものです。今年は中山之家で育ててみようと思いました。

 枯れたと思われた写真手前の鉢にはフィーバーフュ-、この他ハーブのマシュマロやマロウ、ブーゲンビリア、 金針花なども無事に新芽が出ました。 そして、緑のカーテンになるように、今年も白ゴーヤを植えました。






 
 

随意談 第276号(2014年4月19日)   楊品瑜

 
~無名勇士~
 先日、長年教室を応援してくれていた「アルテサーナ植草」の植草さんが亡くなりました。 植草さんは外国人のヤンピンにいろいろな日本人との付き合い方を教えてくれた方でもあります。

 植草さんの最大の功績は、町おこしのボランティアを長年続けて来たことです。 いつも、法華経寺や西部公民館、商店街の行事やイベントを取材し、 自腹でポスター、チラシを作成し、貼るお願いに回ったり、新聞の折込に持ち込んでいました。

 そう言えば、植草さんと知り合ったきっかけも、お店に訪れ、買い物中の雑談からでした。 周りにショッピングセンターがどんどんでき、 商店街の衰退を危惧した植草さんから「企業に勤めたことがあるのだから、 地元しか知らない自分たちにいろいろ教えて欲しい」と相談を持ち掛けられたのがきっかけでした。

 民芸店は後にギャラリーも併設され、「教室を開催し、とにかく中山に皆さんが遊びに来て欲しい」と提案を頂いたのです。 この時も、同じ商店街にあった日本茶屋に迷惑掛けないように念をおされましたが、 教室なので、相乗効果もあるとして、商店街の皆さんに挨拶をし、 商店街の皆さんにも教室に参加してもらうように働きかけてくれました。

 昨年末体調不良になり、急遽お店を休むことになった時は、ヤンピンのところにも沢山の問い合わせがありました。 亡くなられた知らせを奥様から頂いた時は、とても信じられない気持ちでした。 残念です。 ご冥福をお祈りします。


大正12年の植草商店



 
 

随意談 第275号(2014年4月12日)   楊品瑜

 
~芋冰(里芋アイス)~
 先日近くのショッピングセンターのリニューアルオープンで、不思議なものを買ってきました。 台湾の大根おろし器と台湾のスーパーでよく使われている手提げのビニール袋です。 最近台湾はエコバッグが随分と浸透してはいますが、やはり、このビニール袋には、懐かしさがあります。

 大根おろし器は、かつて九份のお土産店で見かけたものと同じメーカーで作られていたようです。 たぶんですが、大根おろし器は、台湾では、大根よりも里芋のおろしのほうが、頻繁に使われていたかもしれないですね!

 里芋の料理、お餅、揚げ物、デザート、スナック菓子などなどいっぱい教室で出させて頂きましたが、 さすがに、アイスクリーム作りには、まだチャレンジしていません。 台湾では、名店も沢山ある「芋冰」ですが、実は、一言に里芋と言っても種類は沢山あります。 なかなか日本で普通に売られている里芋では、本場の味が出せないのが難点です。

 また、比べると日本の里芋は繊維が多く、アイスクリーム作りには、向いていないような気もします。 里芋を茹でたあと、 裏ごしを行い、なんとか繊維を取ったこともあったのですが、 台湾芋冰特有の滑らかさはなんとか残せたかもしれないが、芋の味が薄れたような気がしました。 また、茹でて味付けし、シャーベット状に凍らせたこともありましたが・・・  周りに試食させたところでは、驚きはあったけれども、特に目立ったコメントはなかったですね!

 教室を始めた頃には、当たり前だった里芋のぜんざいを出したところ、 日本では、あんまり里芋をデザートに使わないと言われ、困惑した受講者も結構いましたが、 食べると美味しいですね!とは言って頂けました。

 少しのカルチャーショック(?)を体験頂けるのもヤンピンの講座の特徴です。 機会があれば、またいろいろな食材や食べ方をご紹介したいと思います。


家近くのショッピングセンターで
購入しました。



 
 

随意談 第274号(2014年4月3日)   楊品瑜

 
~復活節快樂(Happy Easter)~
 先日、台湾の ラッピング電車 の話をしたばかりでしたが、 早速下総中山駅のホームで、日本版のラッピング電車に遭遇しました。 慣れた光景なのか、「ラッキー~」これは写真に撮らなくては~と急いだのは、 たぶん周りを見渡してもヤンピンだけでした。 不好意思(すみませんです)!

 しかし、停車中の数分内、車内、外の乗車客に迷惑を掛けないように写真を撮るのも一苦労でした。 なんとかラッピング列車であることをわかって頂ければ幸いです。

 今年の復活祭は4月20日(日)です。 お陰様で、この日中山之家で開催される公開講座 「歴代皇帝と茶 其の二」~白茶~ は定員残り1~2名の予定ですが、受講に来られる方々がラッピング電車に出会えるといいですね!


写真は3月30日(日)に撮りました。



 
 

随意談 第273号(2014年3月28日)   楊品瑜

 
~便利商店(コンビニエンスストア)~
 台湾の便利商店内の写真が届きました。一見日本の便利商店とはそう変わらないのですが、 よくよく見ると商品名がオール漢字で書かれているところが、特徴なのかもしれないですね!

 今回は、焼き芋コーナーや関東煮と書かれた売り場写真など幾つか届きました。 都合により関東煮のメニューが写っている写真のみ掲載しました。 台湾の物価の割りには、価格が意外と高いのには驚きました。 台湾では、小吃(小腹が空いた時のちょこちょこ食べ?)文化が定着していますので、 ヤンピンには少々高額に思える関東煮は、そう抵抗なく台湾の人々には受け入れられているようですね!

 実は、日本の練り物は、台湾では天婦羅または甜不辣(共に当て字で、てんぷら)と呼ばれています。 甘酸っぱいトマトソースをかけて食べる天婦羅または甜不辣料理は、台湾の屋台で食べることもできます。 由来はよくわかりませんが、九州の一部では、練り物を「てんぷら」と呼んでいたので、 九州のてんぷらが台湾に伝わったのではないのでしょうか?と言われたことが幾度とありました。

 真相はともあれ、台湾に訪れた時には、ぜひ日本の皆さんにも食べてみてほしいですね!  因みに屋台版は、お茶請けとして教室で出したことがあります。 大半の方々からは、「美味しい~。」「でも日本の食べ物ではない~。」と言う感想を頂いています。


メニュー には関東煮以外の
小吃も載っています。



 
 

随意談 第272号(2014年3月21日)   楊品瑜

 
~克洛德.莫奈畫作展(モネ展)~
 子供と克洛德.莫奈(Claude Monet)畫作展に行って来ました。 最終日でしたが、何度か見たことがあったせいか、展覧会は淡々と見て来たて感じでした。 帰り、教室の皆さんに何かお土産ないかなぁ?とブラブラしていたところ、 二種類のお茶を見つけ、買って来ました。

「果物籠のある静物」(コルネリス・デ・ヘーム 作、西洋美術館所蔵 常設展でみることができます)をテーマにしたフルーツフレーバー紅茶(原産国 中国)

「睡蓮」(クロード・モネ作 松方コレクション=川崎造船所で川崎重工業の前身、社長を務めた松方幸次郎 (1865 - 1950) がイギリス、フランス、ドイツ等で収集した美術コレクションのことです)をテーマに、 静岡緑茶に蓮の香りをつけたもの

の2種類を買ってきました。

 教室では、お茶本来の味を愉しむストレートティーを好む受講生が多いので、 元々香り付けされたお茶への評価はまちまちです。 まぁ、絵画とのコラボ茶なので、それなりに好評でした。


「果物籠のある静物」(左)と「睡蓮」(右)



 
 

随意談 第271号(2014年3月13日)   楊品瑜

 
~很喜愛(お気に入り)~
   ここ数年、教室でのちょっとしたヒット商品が、茶器類を包む巾着袋たちです。 きっかけは、台湾の新進茶器作家からの紹介です。

 巾着袋たちは、一見日本の茶道の棗などを入れる巾着袋にも見えますが、 マイ茶器での茶会や教室開催など、大事な茶器を運ぶには、何かと心配なものがあります。 家に飾っていても、地震などで不安な時もありますので、自宅では大事な物は、巾着に包んだまま飾っています。 なので、何かと助かっています。

 時には、使用中のものを譲ってほしい要望もありましたが、 サイズさまざまなので、ぜひ包む茶杯や聞香杯、茶壺(急須)などの茶器に合わせて選んで頂くとよいと思います。

 写真の巾着は、最近ヤンピンが自分用に購入したものです。 今まで、大半の生地は和風でしたが・・・ちょっと可愛いすぎたかも!


長年育ててきたマイ茶壺を包んでいます。



 
 

随意談 第270号(2014年3月7日)   楊品瑜

 
~台灣高鐵歡樂卡通列車(台湾新幹線ハッピーカートゥーン号)~
 先日、「台灣高鐵歡樂卡通列車」に乗った台湾の親戚から写真が届きました。 随分と楽しかったようです。

 少し前ですが、日本の大物芸能人が台湾でコンサートを開催するのに、 沢山のラッピングバスやタクシーが台北中に走っていたことが、教室の茶話でも話題になりました。 また、この一帯では、ポケモンやチーバくんのラッピング電車(総武線)は、たまに乗ることができます。 教室に来る時に乗った受講生も結構いらしゃったと思いますが、新幹線のラッピング広告とは、珍しいですね!

 そうそう、この一帯では、ディズニー関連のバス(ラッピングバスと言うのかわかりませんが・・・)もたまに見かけますよ!

 思えば、子供が小さい時、公共の乗り物に乗るには、戦々恐々な状況でした。 子供に長時間の乗り物で飽きさせないためなのか、卡通列車(卡通=cartoon)は、 子供たちに夢を与え、電車の楽しさを伝えたいからと考案されたのだそうです。

 電車のなかは仕掛けがいっぱいです。 主に、週末に走行しているようですが、卡通列車が走る時刻表も公表され、大人が乗っても楽しそうですよ! (親戚からは、動画も届いています。) いつか、子供とで乗ってみたいです。

 公式ホームページ です。




「台灣高鐵歡樂卡通列車」と車内の様子



 
 

随意談 第269号(2014年2月27日)   楊品瑜

 
~牛軋糖(ヌガー)~
   台湾では、喜事(結婚式、正月などのめでたい行事)の慣わしとして、来客にキャンディーを出す習慣があります。 この時期だと旧正月前後に、台湾に観光旅行で行かれた方は、便利商店(コンビニ)のレジでキャンディーを出され、 戸惑った方もいらしゃったかと思いますが、慣わしの一環なので、通常無料です。

 台湾では牛軋糖は、大事な来客に出す代表的なキャンディーの一つであります。 由来はよくわかりませんが、ヤンピンにとって、子供の頃から普通にある歯にくっつく食べにくいキャンディでした。 因みに最近のは歯にくっつかないそうですが、実は、代表的な茶菓子であると共に、意外と歴史のあるキャンディーです。

 明の時代に、浙江省の文人「商輅」が見た夢に由来した説があります。 夢で「文昌神」(学問や科挙の神様)が現れ、机を見たら筆、墨、紙、硯が置かれ、 なぜか、一皿のピーナッツと砂糖も一緒に置いてあったそうです。 その後、花生糖はなぜか数頭の牛に化け、自分に向かって襲ってきたところで、夢から醒めたのだそうです。 家族に夢の話をしたところ、試しに花生糖を作ってみたそうです。 美味しかったので「牛軋糖」と名づけ、世間に広まったのだとか・・・。

 フランスにも「ヌガー」という有名なソフトキャンディーがあります。 勿論牛軋糖との関連性があるという説もあります。 詳しくはわかりませんが、とりあえず、台湾牛軋糖は台湾の人々に長年愛されてきたキャンディにはかわらないです。 伝説の信憑性はともあれ、台湾牛軋糖をきっかけにティータイムが弾むといいかもね!


お土産で頂いた台湾牛軋糖



 
 

随意談 第268号(2014年2月17日)   楊品瑜

 
~客從遠方來・多以茶相待(遠方から来た客には、茶で大いにもてなす)~
  稚恵 指導師から台湾土産を頂きました。 春節(旧正月)を利用して、台湾に行ってきたようです。 あんまり、遠いところに行かず、台北近郊での、のんびりと過ごした癒しの旅だったようです。

 お茶は台湾の大稲埕にある老舗茶屋「有記名茶」の台湾紅茶「紅玉」です。 「有記名茶」は、代々茶農家だった福建省安渓から台湾へ移住し、台湾を代表する老舗中の老舗になったのです。 きっかけは、1890年に廈門(アモイ)に「王有記茶莊」を開業し、 後により発展性のある台湾市場にも進出したのだそうです。

 なので、販売されている多くのお茶は、当時安渓から移植した品種が多いのも特徴です。 数種類飲んできましたが、確かに烏龍茶のほろ苦さは、記憶にある懐かしい味がしましたね!

 このほか、今月は多くの春節土産や新茶が届いています。 今年はたまたま2月14日(金)が春節の最終日、小正月で、元宵節です。 元宵節は燈會(ランタン祭り)が行われ、一連の春節の行事を締めくぐります。

 先々週に続き、先週末はまた大雪で、教室開催がバタバタしましたが、 元宵節で食べる元宵(ゴマ、ピーナッツなどの餡入り団子スープ)も合せて、 一先ず今届いている出せる限りのお茶と茶菓子は出させて頂きました。


稚恵指導師からのお土産です。
缶にはお茶の淹れ方なども
印刷されています。



 
 

随意談 第267号(2014年2月11日)   楊品瑜

 
~下大雪(大雪が降りました)~
  8日に大雪が降り、ヤンピンにとって人生初の大雪体験をしました。 そして翌日、世界中にいる親戚、友人からは何通かの心配メールが届きました。 勿論”大丈夫ですよ!”の返信をしました。

 雪に不慣れのヤンピンに対し、日本育ちの子供たちは、朝早くから雪掻きにはりきっていました。 ひと段落し、休憩したところ、なかなか帰って来ない子がいたので、 そのうち呼びに行かせた子も帰って来なくなり、様子を見に行ったところ、 案の定楽しそうに雪人(雪だるま)を作っていました。

 そう言えば、翌日中山之家の行き返りで、いくつもの雪人を見ました。 子供だけが作っているものだと思っていたら、結構大人の方々も楽しそうに作っていました。 たっぷりの雪なので、大中小と玄関先に並べていたお家もありましたね!  なかには、いつから作ったのか、雪に埋まっている雪人もありました。

 なかなか気温も上がらないので、今日も雪があちらこちらに残っています。 通行人が滑ってこけないように、雪掻きされた山積みの雪もたくさん道の脇に残っている状況です。 取り急ぎ、ホームページを見てくれている中華圏の方々、 特に台湾の方々に「謝謝大家的關心!」(ご心配頂きありがとうございました!)

 そうそう、今月は旧正月と言うこともありまして、台湾の親戚からいっぱい高級高山茶が届きました。 勿論、教室でも飲んで頂く予定です。 寒いこの時期、本当にありがたいです。


本来ならば、美しい銀世界の写真を掲載すべきでしたが、吹雪もありましたので、写真を撮る余裕がありませんでした。 写真は子供たちが撮ったものです。ソチオリンピックに因んで、ロシア風(?)の雪人を作ったそうです。



 
 

随意談 第266号(2014年2月6日)   楊品瑜

 
~探索秘密之家(秘密の家探索)~
 打ち合わせ等で、久しぶりにつくばに行ってきました。 開催がまだ未定ですが、つくばのティールームやカフェを巡りたい要望がありました。

 昔つくばの短大での講演をきっかけに、つくばには、 多くの名店、紅茶専門店、パン屋、カフェ、スイーツなどなどがあることを知りました。 その後幾度も訪ねてみましたが、移動するには、車が必要で、土地感もなく、回りきれてはいないのが実情です。 ただ、行く度に勉強になることが沢山ありました。

 今回は運よく、「ばんどう紅茶」という茨城県産のやぶきた種から作られた紅茶を買うことができました。 早速今月の教室で試飲予定です。 また、旧職で、企画し何トン売ったかわからない紅茶用バラジャムも売られていたので、 ブランドは違いますが、一緒に購入しました。 因みにバラジャムは、本場のロシアンティーではやらないそうですが、ロシア紅茶に入れて飲む予定です。

 そして、地元で人気のパン屋「ピーターパン」のパンやクッキーも見つけ、購入し、 留守番だった子供たちへのお土産です。 お陰様で、子供たちとも、ひと時の楽しいティータイムを過ごしました。




購入した紅茶とバラジャムです。



 
 

随意談 第265号(2014年1月30日)   楊品瑜

 
~便當(弁当)~
 念願だった、台湾鉄道の便當盒(弁当箱)を入手しました。 子供の頃台南に帰省するには、速い火車(汽車、因みに中国語の汽車は自動車のことですよ!)で7、8時間、 普通車で11、12時間の長旅でした。 今では新幹線で1時間半、日本では通勤ができる時間内となりました。

 鉄道の発達にともなって、4時間に短縮した時でさえ大喜びでしたが、 今では逆に7、8時間の時代が懐かしいように思います。

 当時は、乗車し火車が動き出すとまず、女性の車掌さんが消毒された黄色のおしぼりを配りにきます。 勿論、子供にも渡されます。 そして、次には、飲みたいお茶を選びます。 茶葉は小袋に入れられていたような記憶ですが、後にティーバッグになりました。 何を飲んでいたか、さすがに記憶にはないです。

 取った茶葉は、窓際にセットされた蓋付きのガラスのコップに入れ、 大きなやかんを持ったお兄ちゃんが注ぎに来るシステムです。 お兄ちゃんのやかんから熱い水滴がこぼれ落ちてくるので、座席に座りながらかからないように、 避けるこつを毎回親から教わっていた記憶がありますね!

 そして、火車での最大の楽しみが便當でした。 メニューは一品、その場で買うシステムです。 アルミの便當盒に入れられた排骨飯(ぱーこー飯)は本当に最大の楽しみで、 五香粉の香しさに誘われ、骨付きの豚肉のフライと醤油味のゆで卵が最高に美味しかったです。 当時は子供だったので、便當盒が熱い上、丸く厚みもあって、子供の手ではうまく持って食べられませんでした。 なので、座椅子を机代わりにしで、床にしゃがんで食べていましたね!

 本当に懐かしい話です。 お茶はその後、セルフサービスの時代もありましたが、今では日本同様ペットボトルとなり、 熱いお茶ではなく、冷たいお茶が売られるようになりましたね!  排骨飯の便當は紙箱となり、同じメニューのものを乗車前に買うことができます。 因みに今回の復刻便當盒は日本で言う弁当屋さんのお土産コーナーで購入しました。

今日は、旧正月を迎える除夜です。 教室では、既に「圍爐」を行いましたが、 自宅でも今先「圍爐」を行い、發紅包(皆さんが良い年を迎えるようにお年玉を配る)しました。 では、皆様に改めて新年快樂!



素材は変りましたが、台湾鉄道の
復刻版便當盒です。勿論使えます。
手提げは、便當盒入れです。



 
 

随意談 第264号(2014年1月23日)   楊品瑜

 
~快車肉紙~
 「快車」ブランドのアーモンド入りポークジャーキを頂きました。 紙のような薄さから「肉紙」と言う商品名が付いたようです。

 本来中国語の「快車」とは、いろいろな使い方がありますが、 車の運転で使う場合は「開快車」スピードの出し過ぎ、火車(汽車、電車)で言うと急行てところかなぁ~。

 「快車肉紙」は、台北市の南門市場にある「「快車肉乾」と言う名店の商品です。 ブランド名であり、店名の「快車」の由来は、創業者夫婦が30数年前に、 家がある北港で作っていた肉乾(ポークジャーキ)を台北で売るため、 子供を奥さんの実家に預けながら上台北(台北に上京)し、屋台から事業を始めたのだそうです。 しかし、毎月少しでも早く子供に会いたいため、急行列車に乗って帰省していたのだそうです。 「快車」は、その心境に由来したのだそうです。 勿論、その後事業が成功し、家族を台北に引き取り、一緒に住み、店を持ち、名店となって今日に至ったのです。

 実は、随分前にももらったことがあったのですが、 教室の皆さんと試食をしたところ、あっという間に食べてしまいました。 由来がよくわからずにいました。 今回は、パンフレット付きなので、大変助かりました。

 パンフレットによると肉紙は、豚肉とアーモンドをベースに、 芝麻(胡麻)桜海老、海苔、黒胡椒入りなど幾種類もありました。 食べた感じとしては、肉乾を究極に薄くし、さまざまな食材を混ぜ合わせたような、 甘味のあるさくっとした超薄い肉せんべいです。 新食感ですね!  さすが、肉の美味しさを知り尽くした名店が作り上げた傑作な一品でした。


頂いたのは「杏仁香脆肉紙」芝麻味です。



 
 

随意談 第263号(2014年1月18日)   楊品瑜

 
~風呂敷~
 アルテサーナの植草さんからステキな風呂敷を頂きました。 土田双園作の加賀友禅の風呂敷です。ヤンピンは、実はよく風呂敷を使います。 ちょっとしたコレクター?だったりして・・・子供の水筒、タンブラーカバーや講演先、 温泉地での着替え入れに使ったり、茶器などを包んたり、などなどで活用しています。 なので、結構な枚数を持っています。勿論、頂き物も沢山ありますよ!

 台湾でもかつて手提げがそう売られていなかった時代では、大小はありますが、 綿の布でまとめたい荷物を包む習慣はありました。 でも、風呂敷は日本特有のものだと思います。 いろんな使い方、包み方がありますよね!  布もスカーフのように(スカーフの由来とも言われているようですが)、おしゃれで、きれいですよね!

 風呂敷は中国語では 「包袱皮」とも訳されていますが、 たぶん「日本的風呂敷」(日本の風呂敷)て言ったほうが、通じるかもしれないです。

 アルテサーナの民芸店は、今月20日で完全に閉店します。 寂しいのですが、ギャラリーのほうの活動は今のところ、今まで通りに行うそうです。 そして、中国茶の会は暫く、3月から第三日曜日に 中山之家 で開催します。 お茶などの販売も中山之家での購入が可能にしました。

 ただ、お店ではないのですが、中山之家では、来客すべてにお茶を出していますので、 状況によってはいろいろなお茶を試飲頂けるようにしたいと思っています。 教室の開催中であったり、打ち合わせ中だったり、丁寧に対応できない時もあるかもしれないです。 その時は、お茶を飲んで待って頂くかもしれないです。 とにかく販売店が見つかるまでいろいろ模索中です。ご了承下さい。






 
 

随意談 第262号(2014年1月8日)   楊品瑜

 
~新年好!(新年明けましておめでとうございます)~
 年末、年始と目まぐるしく忙しかったです。挨拶が遅くなりましたが、皆さん新年好!

 昨年末、媽媽から年夜飯(除夜の日の夕食)のために、最高級冬菇(どんこ)を買って来るように指令を頂きました。

 実は、その前の年も同じ指令があったのですが、高級デパートで買ったのにも関わらず、 物が違うと言われ、ヤンピンにとって、トラウマな冬菇体験でした。 結局今回は、いろいろ勉強しまして、見つけたのは8cmの傘のもので、 確か、300gで1万円したものを買ってみたのです。 評価は、まだまだ合格点をもらえないようでしたが、とりあえず「好し」とはなりました。

 その後、少しお裾分けを頂きました。 先日の家庭薬膳教室でも、皆さんに食べてもらいましたが、袋から出しただけで、 香りがすごくよかったです。 お店では、袋に入れられているものなので、なかなか嗅ぐことが出来なかったのですが、 さすが高級品は違うなぁ~と思いましたね!  正直、椎茸って、こんなに香るものだったんだ~と思いましたね!

 教室では、湯(スープ)に入れて頂きました。 甘く、柔らかく、厚みがあって美味しかったです。 湯も一段と飲みやすかったように思います。 受講者には、大変喜んでもらいましたので、ヤンピンも少しだけ、冬菇の買い方が進歩したようです。 まだまだ、残りがありますので、、26日の「圍爐」でも皆さんに食べて頂く予定です。

 「圍爐」とは、中国南部特有の風習で、除夜に一家、または一族で鍋を囲み、新年を迎える行事です。 ヤンピン家の慣わしでは、家長の家に親戚一同が集まり、 起家(創業、始める)に始まり(実際は、蒸した鶏を使った簡単な儀式、家の発音が台湾語の鶏と同じ)、 食事し、家長から紅包をもらい、爆竹まで行います。 爆竹はしませんが、似たような行事を毎年中山之家でもやっています。


頂いた8cm傘の冬菇



 
 

随意談 第261号(2013年12月27日)   楊品瑜

 
~花菜(カリーフラワー)~
 皆さん、聖誕節(クリスマス)はいかがお過ごしでしたか?
ヤンピンは打ち合わせなどで、慌しく過ごさせて頂きましたが、 幸いなことに、子供たちにはちゃんと聖誕老人(サンタさん)が来たようです。

 先日、とある受講生から珍しい花菜を頂きました。 それがきっかけで、の教室での受講生たちとの茶話で、ご近所の農家で、珍しい花菜を作り、直販している農家がいらっしゃる話がありました。 というか、もっとその前に話のきっかけになったのは、最近ヤンピンがよく色付きの野菜をもらい、 外見は同じですが、切ってみたら中身が赤いジャガイモだったり、赤いサツマイモだった話が始まりでした。

 ある受講生は、通っていた漢方薬局からもっと「黒いものを食べなさい」を言われたそうで、 「黒い食べ物って、何がありますか?」と質問されて、 ヤンピンが思いつくのは何首烏、熟地黄、黒ゴマ、黒酢か無理してアントシアニンが含まれる、 ブルーベリーかなぁ~?と悩んでいたら、黒っぽい紫花菜の話が出てきたのです。 そう言えば昔、黒いとうもろこしのチップをアメリカ出身の友人宅で食べたことがあった話を思い出しつつ、 黒っぽい花菜があってもおかしくないとも思いました。 しかしまさか、日本で栽培されていたとは、吃驚です。 それも、地元船橋市で、です。

 頂いた紫花菜は、実は塩茹ですると茹で汁が黒っぽくなり、緑色のブロッコリーに戻りました。 紫色部分はアントシアニンが含まれていたようです。 塩茹でしたことで、栄養的にはどう変化したのかまではよくわかりませんが、 いつも食べていたブロッコリーに味が近く、よりコクがあったように思います。 また一緒に橘色(オレンジ)花菜も頂きました。 こちらは、βカロテンが豊富で、芯も橘色でしたが、 塩茹でしたら、味が甘く風味が豊かで食べやすく、クリーミーで美味しかったです。

 今回は、家族でてんやわんやしながら、科学実験のようなわくわく感もあって、 あっという間に食べてしまいましたが、また入手して教室の皆さんにも味わって頂きたいです。


頂いた花菜です。
写真では分かりにくいですが、
紫色と橘色はもっと鮮やかです。



 
 

随意談 第260号(2013年12月19日)   楊品瑜

 
~東京巨蛋(東京ドーム)~
 時々中華圏の方々がヤンピンのきまぐれ話を読んで頂いているようなので、 この時期ならではの紅葉を近くのどこかで写真に撮れないかなぁ~と思い、撮ってきました。

 さぁ~どこで撮って来たのでしょうか?
答えはすぐ出ますね! はい、「巨蛋」です。 日本に遊びに来た親戚や友人を迎えに行く度に、総武線水道橋駅辺りを通ると、 だいたい「巨蛋!巨蛋!」と叫んで頂き、喜んでもらっています。 私もすっかり、「巨蛋」の呼び名に慣れましたが、「巨蛋」直訳巨大玉子ですが、 東京ドームもずいぶんとユニークな訳名がついたもんだと思いました。 確か「鹹蛋超人」(塩玉子の巨人)がウルトラマンだったような・・・。

 由来はよくわかりませんが、とりあえず「巨蛋」、直訳は巨大玉子ですが、 ドーム型の競技施設を形容しているようです。 ですので、「東京ドーム」が「東京巨蛋」と呼ばれている由縁ともなります。 親戚や友人が叫んでいた「巨蛋!巨蛋!」は「東京巨蛋」を略したニックネームです。 最近福岡ドームも人気観光地なので、場所を伝えたい時はやはり「福岡巨蛋」と言っていました。 また、台湾でも幾つかドーム型の体育館が作られ「巨蛋」と呼ばれ、 規模が小さい場合は「小巨蛋」と名づけられ、親しまれています。

 写真はドームの出入り口の脇道で撮りました。 本当は仕事帰りで立ち寄り、綺麗だなぁ~。 と思っていたところに、いろんな人たちが写真を撮っていたので、 そう言えば紅葉の景色を探していたことを思い出し、中華圏の読者にも見せられるとも思い撮りました。 なので、正式には、わざわざ探した景色ではなく偶然に出会った景色です。

 撮っている最中は、飛行機も飛んでいたのですが、シャッターを押している間に、雲の中に隠れました。 見つかるかしら~。


東京巨蛋にて



 
 

随意談 第259号(2013年12月12日)   楊品瑜

 
~獅子柚(獅子柚子)~
 子供が直径15cmの獅子柚をもらってきました!
この時期は、何かと頂いています。 謝謝各位大家!(皆さんありがとうございます)

 中国語で言う柚子については、聊天話茶の 北埔澎風茶文物館 客家柚子 でもお話をしたことがありましたが、 一般に中国語の「柚子」とは日本語の「文旦」のことを指し、日本語の「柚子」は中国語では「香橙」です。 「橙色」の語源だとか。 そして、最近の台湾では日本の柚子は、「日本柚子」と言えば通じる場合もあるそうです。

 いろいろ調べてみたら、獅子柚は日本では、鬼柚子とも呼ばれ、中国語で言う柚子で、日本で言う文旦に属するのだそうです(ややこしい~)。 つまり、正式にはミカン科ミカン属ブンタン類です。 日本には、奈良時代に原産地の中国から伝わって来たのだそうです。

 子供は「食べても美味しくないそうよ!」って言いながら、もらってきました。 柚子風呂を勧められたようですが、ヤンピン的には、見た瞬間、お茶に作り換えようかと思いました。 ただ、日本では食べられなくはないが、観賞用に栽培されることが一般的だそうです。 また、玄関に置くと邪気を払うそうですが、縁起物でもあるようなので、 暫くは食べずに、飾りたいと思います。 しかし、 いい柚子の香りが部屋中に漂っていますよ!


もらった獅子柚(上)とふじリンゴ(下)



 
 

随意談 第258号(2013年12月6日)   楊品瑜

 
~萬應白花油~
 待ちに待った萬應白花油が届きました。 ヤンピンは、子供の頃によく暈車薬(車の酔い止め薬)として 綠油精を使いました。 実は、もうひとつ印象深いのが萬應白花油です。

 たぶん、ヤンピンと同世代の方々には二つとも懐かしい存在です。 二つともヤンピンにとって、おばあちゃんの匂いでもありましたね!  なので、小学校の高学年、中学高校の頃は付けるのを嫌がっていた時もありました。 今思えば薬がそう気軽に薬局で買える時代ではなかったので、 エッセンシャルオイルを使った綠油精も白花油も貴重な存在だったと思います。 因みにこのほか萬金油(タイガーバーム)も人気です。 つまり、綠油精も白花油も萬金油(タイガーバーム)も今風に言うアロマオイルです。

 そして、綠油精は1947年に台湾の林添如夫妻が開発したのに対して、 1927年に福建省出身の華僑顏玉瑩がマレーシアで初の白花油を作り、華僑界に広まったのでした。 白花油については、一部の国や地域では、薬事法の関係上「萬應」(何でも対応)がなんでも効く薬として、 ありえないので、商品名が違った名前になっているものもありますが、パッケージは知る限りほぼ一緒です。

 ヤンピンがハーブの勉強を始めた頃、まだ日本ではアロマオイルの分野がそう知られていなかったと思います。 逆に、西薬がそう一般家庭にも浸透していなかった台湾では、 アロマオイルの綠油精、白花油がすでに浸透していたとはね・・・。 なんだ、という気持ちでした。 正確には、90年近く前から華人たちの間では、ラベンダー、ユーカリ、 ミントなどなどのエッセンシャルオイルの使い方を既に知っていたのですね!  さすがですね!


最近やっと入手した「萬應白花油」


 
 

随意談 第257号(2013年11月28日)   楊品瑜

 
~學長(学校の先輩)~
 親戚から久しぶりに台湾 犁記 の鳳梨酥を頂きました。 というか、突然に頂きました。 話によると子供が通う学校行事の一環として、日本からPTA同行者も含め80人の来客があったそうです。 お土産買いに、犁記に連れて行ったら、ヤンピンのことを思い出し、ついでに買って来てくれたそうです。

 それにしても随分な人数での交流行事だなぁ~。 と思ったのですが、偶然にも親戚の子が通っていた学校は李登輝元総統の母校だったそうで、 何かと日本の学校との交流行事も多いようです。

因みに台湾の高校生は、小学校から英語は必修科目となっているので、 第二ヶ国語に日本語を選択する人も多いようです。 ヤンピンの親戚では、小学校から日本語の塾に通う人もいます。 なかには、子供が上手にスピーチができるような塾に通わせている友人もいましたね!  子供にいろいろ習わせる勉強熱は、台湾でもやはり熱いようです。

 そう言えば、ヤンピンが台湾で一年と少々通った高校は、 名を出せばすぐに明星学校(芸能学校)と言われ、 鄧麗君(テレサ・テン)や林青霞(ブリジット・リン)の出身校だよね!と言われます。 でも、実はそれはたまたまで、学校は芸能活動禁止の校則も結構厳しい学校でした。 なので、当時の校内には、何も彼女らの功績や通った名残が残されていません。 今ではどうなっているのかよくわかりませんが、 有名人を學姐(学校の女性先輩)に持った學妹(学校の女性後輩)としては、 光栄ですので、機会があれば訪ねてみたいと思います。


台湾 「犁記」の鳳梨酥、届きました!


 
 

随意談 第256号(2013年11月23日)   楊品瑜

 
~壁報(壁新聞)~
 日本で壁報と言うと、やはり壁に貼られた読める新聞のことだと思います。 台湾では文字も使いますが、読むよりも、絵や今風に言う3D的な貼り絵などを使い、 いろいろ工夫して巨大なポスターとして、何かメッセージを伝える作品として活用されています。

 実は、ヤンピンは学期(一学年二学期制)が変るごとに、この壁報係を計10回担当しました。 進学に有利だとか、表彰があったわけではなかったのですが、自然の流れというか、 気がつけば担当になっていたのでした。

 当時、ヤンピンが通った学校では、新学期を迎えると壁報を作って教室中を飾るのが慣わしでした。 さすが、毎回やらされるとアイディアが無くなってきますが。 当時の台湾では、受験に関わる教科は皆さん熱心に勉強をするのですが、 芸術、音楽、体育の分野はその才能を持っている人たちの特有な能力とされたため、 壁報作りは気が付けば、ヤンピン一人の孤独作業だったことが、幾度とありました。 今では、懐かしい話ですが・・・

 実は一番最初のきっかけは、美術の先生から日本の美術の教科書を見せてくれないかと頼まれたことからでした。 そして先生から、「やはり日本の美術教育はレベルが高いね!あなたが担当してくれないか?」 と言う一言からでした。 しかし、毎回褒めては下さるけれど、一度も賞を取ったことがなかったですね!  なので、ヤンピンもそう才能があった訳ではなかったのでした。

 最近血筋なのか、子供たちが、ちょこちょこ学校の海報(ポスター)を担当することがあります。 クラス内で、日本式の壁報でグループで最優秀賞を取った子もいました。 なので、少し壁報作りをしていた時代の自分が懐かしくなりましたね!

 寒くなりましたが、今夜も暑いお茶を飲んで、ホッ-としたひと時を過ごしたいと思います。


今晩は、凍頂烏龍茶を飲みました。


 
 

随意談 第255号(2013年11月16日)   楊品瑜

 
~茶香核桃~普洱・五香口味~
 稚恵 先生からもらっていた普洱茶と五香粉で作った核桃(胡桃)の茶菓子の紹介です。 食べた感想はですね、スパイシーで、中華的な味でしたよ!

 お茶好きとしては、「よくここまで作ったなぁ~。」と思える茶菓子ですが、 そうではない人にとってはわざわざ普洱茶を使うところは、「どう味わえたのでしょうね~。」と思われそうな一品でもありました。 しかし、稚恵先生はよく見つけたなぁ~と、感心しました。 さすがです!

 実はヤンピンは、よく料理に普洱茶を使います。 出汁のように味わえるほか、肉類の煮物では、短時間で、柔らかく、パサパサせずに煮えるからです。 このほか、コクが出るので、デザート作りにも使いますね!

 今月の指導師コースでは、熟茶をテーマに普洱茶の熟茶のほかに、台湾産熟茶も飲んでいます。 そして、普洱茶のデザートも食べて頂いています。 最初は具材に吃驚する方もいましたが、食べると家でも作ってみようとなるようです。 さぁ~ヤンピンは果たして何を作ったのでしょうか?


稚恵先生のお土産、
普洱茶と五香風味の胡桃菓子


 
 

随意談 第254号(2013年11月12日)   楊品瑜

 
~想不想試看々!(試してみませんか)~
 写真のアボカドオイルは、ご近所のスーパーで購入した物です。 OL時代にイタリアからのアボカドオイルの仕入れも担当していたのですが、 今では、産地は違いますが、身近なスーパーで気軽に買えることに、勝手に親近感を感じています。

 油は、確かカロリーはみんな同じです。 但し、成分が違うので、上手に選択して使うことが大切です。 アボカドオイルは、ドレシングに使うのだけではなく、ヤンピンは炒め物にもよく使います。 勿論美味しく頂けますよ!

 アボカドがまだそう知られていなかった時代に、販促(販売促進)のお手伝いを幾度としました。 ヤンピンにとっても初めての食材でしたので、まず美味しく食べることから研究しようと、 同期の同僚数人でヤンピン家に集まり、いろいろな料理の試作をしたことがありました。 今では、その効果効能が注目され、一目置かれる果物(野菜)にもなりましたよね!

 アボカドは、子供たちの離乳食でもヤンピンはよく使いました。 実は、アボカドは日本では、輸入品が一般的ですが、 既に台湾を初め、中華圏でも注目され、各地で栽培しています。 鱷梨 、牛油果 、 油梨 、 樟梨 、 酪梨 などなどの呼び名がついています。 そして、勿論アボカドオイルも売られています。 食べる以外に、茶油同様にさまざまな活用法が紹介されています。 食べても大丈夫なエッセンシャルオイルとして、アロマオイルとしても使われているようです。

 ヤンピン家、中山之家には、実りませんが、数本のアボカドの木があります。 勿論、食べたアボカドの種から育ったものです。 結構たくましく育ちますよ!


チリ産のエキストラバージンアボカドオイル


 
 

随意談 第253号(2013年11月5日)   楊品瑜

 
~結果還是帯孩子們去了一下(結局子供たちとちょっと行ってきました)~
 この一帯は、何かと交通が便利で、乗り継ぎが悪くなければ、銀座は乗車時間が30分以内です。 なので、結局子供たち連れて、また銀ブラをしてきました。

 まぁ、冬は、何かと風邪だの、インフルエンザだので人ごみを避けているため、 台風も去り、子供たちとすがすがしいこの時期に、銀座のグルメ巡りをして来るのも悪くないかなぁ~と思いました。

 子供たちが初めて銀座に行った時、アメリカの親戚との銀ブラでした。 お土産が買えなかったことで、ぐずられました。 理由は、また連れて来てもらえないからどうしても、お土産を買いたっかたのだそうです。

 確かに、銀座にそう何度も子連れでは行けなかったので、ヤンピンもちょっぴり感傷的な気持ちになりました。 が、成長を待ち、今では、すっかり銀座に慣れ、電車に乗る時も周りに迷惑をかけないように、 心がけが出来るようになりました。 ふぅ~。

 今回の銀ブラで、一番子供たちの成長を感じたのは、自分から進んで、お茶屋さんに入ろうとしていることです。 子供たちの話では、抹茶味が好きなので、抹茶ケーキ、プリンなどなども食べたいそうです。 すっかり抹茶の虜になっていたのには、ちょっと嬉しかったですね!

 このほか、実はスイーツや紅茶コーナー、専門店もよく立ち寄ります。 ただ、中国茶関連はやはり、自宅でゆっくりと飲みたいようです。


新歌舞伎座の上でお茶しました。
許可を得て写真を撮りました。


 
 

随意談 第252号(2013年10月30日)   楊品瑜

 
~真有趣!(面白いですね)~
 子供たちと来年度の手帳買いで、文房具店でブラブラしていたら、 子供から「お友達がこれ持っているよ~」と、右記写真のボールペンを持って来ました。 よくよく見ると、「面白い!」と子供たちと大盛り上がりとなり、「どれを買う?」となり、 結局はヤンピンの中華の血が騒ぎ、全種類(爆買?)を買いました。

 購入したのは、ストレートティー、グレープティー、バニラティー、マスカットティー、 レモンティー、アップルティー、キャラメルティーオレ、ミルクティー、ピーチティー、 バレンシアオレンジー、の香りのボールペンです。

 子供たちの話では、同級生たちの間でもちょっとした紅茶ブームだそうです。 水筒で、紅茶を持参したいぐらいだとか。それにしても、飲むだけでなく、 いろいろ子供たちなりの紅茶の楽しみ方が広がったようですね!

 子供たちが小さい時は、もっぱら甘いミルクティーが好きでしたが、 今は、ストレートティー、フレバーティーやペットボトルなどなど、とりあえず何でも飲んでみようとなりました。

 正直に言うと、異国での子育ては、言ってもわかってもらえない葛藤や悩みが多々とあります。躓きだらけです。 でも、やはり一番の慰めというか、力になるのは子供たちの成長ですかね~。 道のりはまだまだ長いのですが、教室の皆さんにも支えられ、感謝しつづ、 これからも茶文化を伝える活動を次世代のためにも、子供たちと共に活動していきたいと思います。


子供たちに人気(?)のボールペン


 
 

随意談 第251号(2013年10月23日)   楊品瑜

 
~猫に小判~
 先日の 遊築地 で、実は子供たちへのお土産で、ちょっと面白い物を買いました。

 新歌舞伎座で見かけた小判型のお菓子、人ごみの中でのとっさの判断で、 面白そう~と言う理由だけで買ってしまいました。 吃驚、なんとりっぱな小判(勿論本物ではありません)が入っていました。 8センチ弱の小判を見て、子供たちは勿論大騒ぎ、早速おでこに貼り付けた子もいました。 哈哈!(ハッハッ) 漫画、ゲームのやりすぎです。 喵喵(ポケットモンスターに登場する、ニャース)のマネのようです。

 そして、子供たちから「猫に小判」の中国語て何?英語は?の質問が飛んできました。 そして、「豚に真珠」は?と次々質問が来ました。うん~。

 正直、訳せません。猫に小判、直訳だと「給猫小判」?小判に当たるものは、「元寶」(昔のお金)。 なので、気の利いた訳として、「送元寶給猫」てところかなぁ~。 ところで、この訳で真意が中国語として、通じるのでしょうか?

 「猫に小判」の本来の意味とは、価値が分からない人に貴重なものを与えても、 何の役にも立たないことの例えだそうです。 よくよく考えると、この意味に近い例えで、ヤンピンが思いつく中国語では、「對牛弾琴」、 直訳は琴を弾いて、牛に聞かせること。 ということわざがあります。 意味は、価値がわからない人に話しても、またはよい音楽を聞かせても、無駄と言う例えです。

 相手が猫か牛か?あるいは豚なのか?よくわかりませんが、 国が違っても、先人たちの思いには共通点があったんだなぁ~。 と思いましたね! では☆

PS)「對牛弾琴」は、日本語では「対牛弾琴」(たいぎゅうだんきん)と書き、 ことわざで使うことがあるそうです。使い方や意味もほぼ中国語と同じのようです。


「猫に小判?」or「對牛弾琴?」


 
 

随意談 第250号(2013年10月17日)   楊品瑜

 
~茯苓(ぶくりょう)~
 紹介がすっかり遅くなりました!  生薬の茯苓で作った茶菓子を 稚恵姐 から随分前ですが、頂きました。

 日本では、「茯苓」は薬のイメージが強いと思いますが、 中華系の人々にとって、茯苓は漢方薬ではありますが、 お菓子として食べる時は、美味しいかどうかと共に、 大半の人々は健康にもよいハーブクッキーのような感覚で食べています。

 茯苓はサルノコシカケ科に属し、味が淡白なので、お菓子などに確かに使いやすいのですが、 このほか、実は甘味が特徴の生薬「甘草」は既に甘味料として、日本の多くのお菓子にも使われていますよ!  甘草は、お茶としてもヤンピンは一時期大変お世話になった思い出のある生薬です。 勿論、今では家族の健康管理上、冷蔵庫に常備してあります。

 頂いた茯苓のお菓子は、中身が柔らかいゼリー状で、皮は薄いさくっとした生地です。 食べると皮はすぐに溶けだすような・・・感触です。 ちょっと面白い食感も楽しめました。


頂いた茯苓のお菓子です。


 
 

随意談 第249号(2013年10月9日)   楊品瑜

 
~世界遺産「屋久島」~
 幾度と屋久島のお茶を飲んだことがあったのですが、 とうとうご近所の普通のスーパーでも買えるようになったのですね!

 屋久島は、世界自然遺産に登録されている日本で七番目に大きい島だそうです。 茶の栽培、製造販売がされていたのには、吃驚でしたが、 数量限定とは言え、普通にスーパーでも購入できるほどの生産量があったとは、更に吃驚です。

 確か、屋久島は全域がほぼ山地だそうで、 屋久島町のホームページ によると「海上アルプス」とも呼ばれ、 1,000m~1,900m級の山々が45座もあるそうです。 そのため、傾斜地が多く、雨量は日本の平均年間降水量の2倍を超えているそうで、 気候、環境的にも茶栽培に優れていたと思います。

 台湾の高級高山茶産地は、主に標高1,000m以上の阿里山脈一帯なので、千年杉も多く自生しています。 千年杉の自生地と言うことだけでも、何か通じるものがありますね!  機会があれば行ってみたいです。 對了!(そうだ!)  台湾から行ったほうが、近いかも!


屋久島茶


 
 

随意談 第248号(2013年10月2日)   楊品瑜

 
~遊築地(築地で遊ぶ)~
 築地で遊んで来ました!と言いたいところですが、仕事です。 と言うか、築地の近くで教室を開催したので、一環として散策もしました。

 築地は多くの外国の友人や親戚から面白い、面白いよ!と推奨されてきた外国人に人気の観光地でもあります。 東京オリンピックの開催で、移転の話が加速するのかが気になりますが・・・

 実は築地はかつて台湾の親戚や友人にもよく呼ばれ、すしを食べに行った思い出深いところでもあります。 伊勢海老 の活造りを初めて食べた記憶があります。 当時のヤンピンは、正直途中からカルチャーショックに陥りました・・・  今では、貴重な思い出ですけどね!

 そして、幾度も行っていた築地でしたが、本願寺にはいつも素通りしていました。 なので今回は、何が何でも入りたいと思いました。 思いが通じたのか、運よく本堂にも入れました。 いろいろ見学もできましたよ!

 この他、いろいろ回りましたが、帰り有楽町まで散策し、 「KITTE|キッテ」の地下フロアにある”美噌元”でインスタントの味噌汁、 ”味噌最中”と言う商品を家族のために買いました。 家族でてんやわんやと飲み方を話し合っていましたが、あっという間に完食しました。 なので、近くまた買って来ることになりそうです。


念願かなって、築地本願寺に
行ってきました。


 
 

随意談 第247号(2013年9月25日)   楊品瑜

 
~還是很有収穫(まだまだ収穫中です)~
 すでに何個目なのでしょうか? 白苦瓜は小ぶりですが、まだまだ、次々と収穫しています。 薬膳では、白苦瓜は高級品とされ、お値段も少々高くなります。

 実は、昨年も栽培したのですが、収穫できずでしたが・・・  今年は気候に恵まれたのか?  よくわかりませんが、まだまだ採れそうです。 予想外のところに実がなっていたりして、色も白い(やや黄色)ので、 通行人も立ち止まったりと、ちょっとしたご近所のコミュニケーション場となっています。

 食べた感想は、やはり苦瓜の味でした。 少々上品な味のような気もします。 教室で出すには、熟したタイミングが合わないとなかなか難しいですね!

 そう言えば、要望があった平日の薬膳湯コースを新たに、 来月より第三木曜日13:00~15:00の開催にしたいと思います。 興味がある方、詳しい内容は、中国家庭薬膳料理教室 をご確認下さいね!


中山之家の白苦瓜


 
 

随意談 第246号(2013年9月19日)   楊品瑜

 
~這是什麼?(何これ)~
 先日、ご近所でブラブラしていたら、這是什麼?というものを見かけて買ってきました。 お店では、「おもちゃメロン」と称して販売していましたが、 直径3、4cmの小ぶりメロン(?)ですね!

 お店からは、いろいろ説明を受けましたが、わかったようで、ちんぷんかんぷんでした???  なので、帰宅後いろいろ調べなおしました。

 どうやら、「ククミス」と呼ばれているもののようです。 ウリ科ククミス属で、アフリカ原産の「ククミス ヒルスツス」ではないか?と思います。 観賞用なので、勿論食べられません。

 とりあえず、中山之家で収穫した キワノ と仲良く飾ってきましたが、 最近はキワノが黄色化してきましたので、キワノは冷蔵庫行きになるかと思います。 そして、ククミスは今のところ、オブジェのように変化なしなので、もう暫くテーブルの上に飾っておきます。

 そろそろ、秋めいてきました。 「中秋節」にあわせて、今月の教室では、月餅をご用意して皆さんの受講をお待ちしていますね!


「ククミス ヒルスツス」
這是什麼呢?


 
 

随意談 第245号(2013年9月10日)   楊品瑜

 
~収到了!(頂きました)~
 家族から幾つかの薬膳の薬包(ブーケガルニ)が届きました。 普通に超級市場(スーパーマーケット)で買えるものです。 「薬包」て書くと治療用の薬と思いますよね!  「医食同源」の漢方の世界ですから~。 薬としての漢方薬と体質改善や予防のための漢方は配合が違うので、 ヤンピンはいつも、ハーブのブーケガルニのようなものです。と説明しています。

 先日、月一回、一年半受講した受講者から健康診断を受けたら、 悪いところがいつの間にか治っていたので吃驚しました。 とお礼を言われました。 確かにいろいろな食べ物や食べ方を改善した結果だと思います。 よかったです!

 実は、その前に幾度とお茶(当教室)の教室の受講者からも言われていました。 お茶の教室を一年近く通い、健康診断を受けたら更に数値が改善されていました。 花粉症が軽くなった。などなどのお礼も頂きました。 いやいや皆さんヤンピンや教室のお陰ではありませんよ!  本人が頑張った結果です。 教室は、そのきっかけになっただけです。

 先日、7年以上教室に通った 澤田指導師 が茶芸講師になりました。 この7年間の彼女の変化は、ヤンピンにとても心に思うことがいっぱいです。 指導した渡部先生も本当に頑張りました。 正直最初に受講したいと言われた時、少々戸惑いました。

 しかし、日々優雅にお茶を淹れて行く澤田指導師の姿には、人間の生きる力を教わりました。 今後はいろいろな施設でボランティアで、中国茶芸を広めて頂けるようなので、 ヤンピンにとっても更なる楽しみができました。 これからも一緒に頑張ろうね!  澤田茶芸講師!




頂いた薬包(ブーケガルニ)


 
 

随意談 第244号(2013年9月5日)   楊品瑜

 
~好熱(暑い)~
 今年の日本の夏は、暑かったですね!
と言いたいところですが、今日も暑いです。

 今年の夏、ヤンピンはすっかり、台湾流生活です。 辛い物や冷たいものを食べ過ぎたり、飲み過ぎると胃腸が大変なことになるので、 熱いお茶と並行して、薬膳で言う冷性の食べ物を結構活用しました。 基本的には、旬の夏野菜を食べればよいのですが、九層塔(バジル)、つるむらさき、 山東菜、豆苗などなどの中国野菜もいっぱい料理に使いましたね!

 そして、服装もすっかり、熱帯化です。 素足はもちろん、洋服は素材をよく選び、レーヨン素材やインド綿を好んで着ています。 そして、身体を締め付けないこと、風通しをよくすれば、あせもや湿疹は出来にくいです。 まぁ、なんだかんだで、やはり一番手っ取り早いのは、家族が台湾から送ってきたものでした。

 また、日傘は勿論ですが、サングラスも目の保護のために、今年は掛けています。 幸い今のところ家族、教室の皆さんも含め、皆さん夏ばてせず、肌荒れもなく元気です。


今年よく飲んだ蜂蜜入りの冬瓜茶


 
 

随意談 第243号(2013年8月23日)   楊品瑜

 
~漢方薬膳料理~
 先日、参考になるのでは?と思い「漢方薬膳料理」と言う平成9年に出版された本を購入しました。

 今年度から指導師コースでは、毎月一品の薬膳茶を飲んで頂いていますが、 家庭薬膳の講座も淡々と開催しています。 しかし、なかなか本格的な中国薬膳についてわかりやすい日本語で書いた本が見つからず、 毎回教室では、食材の説明に日本の栄養学の本や中国語の資料を使っています。

 見つけた本は、100品のレシピを紹介し、食材個々の効能も紹介しています。 内容的には、一部今ではどうかなぁ?と思うところもありますが、 内臓料理が結構充実しているので、やはり本格的ですね!

 内臓料理は、なかなか日本で浸透するのは、難しいとは思いますが、 中国薬膳では、基本中の基本ですからね。  シリーズに茶について書いたものもあったようですが、機会があれば、頑張って入手したいと思います。


漢方薬膳料理


 
 

随意談 第242号(2013年8月10日)   楊品瑜

 
~很有収穫(収穫期)~
 今年の夏、暑かったですね!  と言ってもまた猛暑が到来するようです~。 薬膳教室のお陰で、ヤンピンまでがなんとかバテずに元気で過ごしています。 ただ、元々お茶を飲む人は、やはり健康に対する意識も高いので、教室の皆さんも元気いっぱいですよ!

 そして、今年の中山之家や自宅では、収穫がいっぱいです。 先日は、薬膳では高級とされる白苦瓜を収穫し、早速和風のおひたし風で頂きました。 少々苦かったのですが、”苦瓜ですから~”と家族で愚痴りながら、笑いながら完食しました。 あと3本は取れる予定です。

 そして、初栽培のトロピカルフルーツ「キワノ」も収穫できそうですが、収穫期がよくわかりません。 うまくいけば、この後グアバ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツも採れそうです。 無花果は、微妙ですが。

 今年は、パパイヤの栽培に再々チャレンジ中です。 今年の苗は、わざわざ購入したものです。 レジで並んでいると、実は採れないでしょ~と声を掛けられましたが、 つい「育てる楽しみもありますから~」と言ってしまい、 納得したのか?その後パパイアの苗売り場がちょっと盛り上がっていました。

バナナの木 も元気いっぱいですよ! なかなかバナナは採れないのですが・・・


収穫予定の「キワノ」


 
 

随意談 第241号(2013年7月31日)   楊品瑜

 
~淺談古事(軽く昔の話)~
 昨年、豪斯登堡(ハウステンボス) 内のチーズ専門店でちょっと珍しいハーブクラッカーを見つけ、 今も愛用しています。 そして台湾では、精緻的奶酪有限公司からも販売されていました。 勿論、教室でも時々出しています。

 中華料理とクラッカーは、本来結び付かないものです。 ただヤンピンにとって、クラッカーは特別な思い出がありました。 社会人になって、一年目、最初に覚えたと言うか、出会った商品がクラッカーなのです。

 ヤンピンはまだペーペーの販売員でしたが、仲良くなった同期生がクラッカーの担当でした。 たかがビスケットだと思っていたのですが、何かを載せて、美味しく頂くバリエーションを幾通りも考えて、 販売を促進する同期生はとても大人に見えました。 この他、”アフターエイト”と言うチョコレートも紹介され、 知らなかった洋食の世界の扉が次々と開いて行ったのでした。

 当時は、お茶の仕事をするとは全く思っていませんでした。 物を売るには、セールスポイントが必要だったことを学習しましたね!  その後、凍頂烏龍茶を売るアイデアは何かないか?と上司に聞かれた時も、 いくら美味しい物でも、置いているだけでは売れないことを更に痛感し、 促進の一環として、気軽に教室開催を考案したのです。 まぁ、懐かしい話です~。


豪斯登堡で見つけたハーブクラッカー


 
 

随意談 第240号(2013年7月23日)   楊品瑜

 
~喝茶談茶交朋友(茶飲みケーション)~
 ヤンピンの経験談ですが、20数年前に茶芸教室を始めた頃、 受講者のなかで、茶道関係者に次いで受講が多かったのは、旧満州出身の方々です。 喝茶(茶飲み)は中国東北よりも南部のほうが盛んなので、少し戸惑った時期もありましたが、 いろいろお話を聞いて、皆さんの思いを託されたような気がしました。

 月日が経ち、現在は人数が随分減りましたが、旧満州出身者で、現役で教室に通ってくれている方は今もいます。 お茶を通じて何かできないかなぁ?と思い、先日、中国東北出身で日本の大学を卒業し、 日本で正社員として働いている帥哥們(イケメンたち)を中山之家に招待し、交流会を開催しました。

 中国東北の「最近の地図をもらった」と喜んでいた受講者もいましたが。 逆に、帥哥們は、「知らなかった半世紀前の街の様子を教えてくれた。勉強になった!」 と興奮気味にヤンピンに言って来た方もいて、本当に開催してよかったと思いました。 茶飲みケーションのパワーですね~。

 次回の開催は未定ですが、皆さんの要望も聞きながら、 また茶を通じてのいろいろの交流の場作りに励みたいと思います。


「満洲」都市物語
勉強になった一冊です。


 
 

随意談 第239号(2013年7月16日)   楊品瑜

 
~会刊100号(会報100号)~
 6月末で配信(または郵送)した会刊が、丁度100号目になりました。 始めたきっかけは、元々パソコンがそれほどご家庭に普及されていなかった時代に、 指導師コースが月一回の開催であったため、教室開催日の一覧表や諸連絡も兼ねてのお知らせだったのです。 その後、会員の投稿の場となり、最近は、少しずつ、事情があって定期的に通えない人たちの読み物にもなっています。

 会員向けの会刊ですから要望もさまざまです。毎月末の配信も、ヤンピン的にも年々厳しいものがあります。 昔と比べ、教室数が増え、号数も増えたので、読んで頂く内容もより工夫が必要になったからです。 メール配信ができるように、容量も限りがあります。近年では、取材力、編集力がとても問われています。 最近は、薬膳教室の受講者のリクエストもありまして、取材した栄養学の情報も掲載するようにしました。

 マンネリ化は、正直避けられないのですが、先日、 指導師コースの受講者から「送られた会刊は、すべてファイルにしていますよ!」 「そのファイルも随分増えましたね~」と言われた時は、泣きそうなぐらいに感動しました。 連絡事項もあるので、いつも月末ぎりぎりに編集をしています。 そして、内容のわりには、徹夜して編集することもよくありますが、なんとなく頑張った甲斐がありました。 開催日や開催時間の変更を日程表に、よく書き間違うこともありましたが、 指摘を受けた時は、読んで頂けてる~と逆に嬉しく感じます。

 ともあれ、ホームページもある今日、引き続き受講者、元受講者の皆さんに支えられ、 なんとか無事に会刊が100号を迎えられました。 真是需要繼續加油!(引き続き頑張らなくちゃ)


2005年4月にスタートした会刊1号です。


 
 

随意談 第238号(2013年7月9日)   楊品瑜

 
~好懷念喔!(懐かしいです)~
 先日、教室で広尾に行ってきました。途中「中正會館」に立ち寄ってきました。 今はもうないのですが、大学生だったヤンピンは、当時入居していた資料センターでバイトをしていました。

 バイト期間は夏休みや冬休みでしたが、資料センターを立ち上げると言う段階から参加していますので、 気持ちは一入です。 思えば、とても幼かったので、働くというのは、こういうことなのね!と、とても勉強になった場所です。 そして、一番苦労したのは、履き慣れないパンプスを履いての通勤でしたね!  今思えば、パンプスは持参してもよかったのにね。

 運動鞋(スニーカー)オンリーの体育会系出身のヤンピンが、始めてパンプスを履いたのもこの頃でした。 吉祥寺で、とても安いパンプスを買って通勤用に履いていたので、 靴擦れが酷く、今でもあの痛みは身に染みています。 就職後は、靴をオーダーしたりと色々こだわりましたが、現在は足に優しい靴を履くようにしています。

 「中正會館」は、現在は雑居ビルのように見えましたが、とにかくまだあったので、ホットしました。 当時は、確か~華僑関連の新聞社があって、勉強になるからと言って、翻訳のお手伝いをしたこともありました。 この時、ヤンピンもお茶の道に進むとは思っていませんでした。 でも、ここで覚えたことや知り合った人生の先輩たちからの沢山のご指導、 経験や知識を得たことは今も為になっています。 広尾の街は当時と比べ、少し変わりましたが、「温故知新」って、こう言うことなのか~とは思いました。


広尾にある中正堂会館


 
 

随意談 第237号(2013年7月2日)   楊品瑜

 
~鹽巴(塩)~
 先日、またご近所で、面白いものを見つけてきました。 鹽巴です。 それも、ゆで卵専用の鹽巴です。

 子供たちとゆで卵を作り、つるっと皮が剥けた、剥けなかったでテンヤワンヤでしたが、 各自ひとつのゆで卵で、5つの味を堪能しました。 ヤンピン的には、カレー味が一番新鮮だったのか、一番気に入りました。 他の味は、確かにそれらしきの味でしたよ!

 そう言えば鹽巴と言えば、中国茶では、鹽巴を入れて飲む酥油茶(バター茶)や鹽巴茶があります。 かつては、企業向けにプレゼンしたこともありましたが、 当時はしょっぱいお茶、と言うよりもしょっぱい飲み物は、少々抵抗があったようです。 今では、熱中症対策で、鹽巴入りの飲料が沢山発売されていますが、 鹽巴は取りすぎてもよくないが、身体に必要な食品ですからね~。

 子供たちも昨年の「たばこと塩の博物館」での体験以降、 塩にとても親近感を持っています。 子供たちには、常日頃外祖母の教えでもある栄養バランスを考えての食事をするように教えています。 一方で、自然に身に付いた知識で、毎日楽しく食事することも大切ですからね!


ゆでたまごの塩


 
 

随意談 第236号(2013年6月25日)   楊品瑜

 
~秘密之家(隠れ家)~
 指導師からお土産を頂きました。 実は、船橋界隈では、TVでチャンピオンになった方々のお店や人気のパン屋さんなどなど隠れ家のようで、 物凄く並ぶ名店が幾つかあります。 頂いたのは、海神にある菓子工房の焼き菓子です。

 時々教室で受講者から行き方を聞かれますが、少し離れたところ海神にお店がありますので、 ヤンピンはなかなかわざわざ訪ねていく機会がない話を教室でしたところ、 「お子さんにどうぞ!」とわざわざ購入してきてくれたようです。 とても嬉しかったです。

 そう言えば、先日の 茶芸珍蔵展 でもわざわざ来て頂いた、 平成国際大学茶道部の部員や来場者から店への行き方を質問されましたね~。

 我が家の子供たちはお菓子を見て、もちろんすぐに飛びつきました。 沢山頂いたので、一部写真に撮りました。 それぞれの焼き菓子のタイトルもご当地色たっぷりでユニークでした。 本当に謝謝!謝謝!です。

 ヤンピンは、阿里山茶とで頂きました。 味は、勿論美味しかったですよ!  程よい甘さ、上品な味でした。 いつになるのかわかりませんが、次回の帰省土産に決めました!


頂いた焼き菓子です。


 
 

随意談 第235号(2013年6月19日)   楊品瑜

 
~素食~
 台湾料理のなかで、「素食」に興味がある方々から時々問い合わせがあります。 まず、素食については、栄養学的には賛否両論がありますので、 善し悪しについては、ここでは一旦お休みさせて下さい。

 ヤンピンの育った家庭環境は、薬膳に基づいての食生活をとても重視してきました。 しかし、栄養学的にはどうなのか?一番勉強したのは、子供を産んでからですね!  子育てをして行く以上、子供の栄養が偏らないように、「山珍海味」(ごちそう!←大げさですが) を用意してきましたが、食の世界は実に奥が深く、勉強しても勉強してもきりがないものですね!  因みに茶との飲み合わせ、食べ合わせも勉強の一環です。 幾度か栄養大学の先生と一緒に講座を開催したこともありましたし、 砂糖の正しい知識を身につけるため、担当課長にも講義をお願いしたことがありましたよ!

 ヤンピンの家族では、現在通常の食生活で、素食で食べている人はいません。 なぜならば、本来は宗教上、または家族に不幸があった場合に、葬儀期間中は、野菜中心の食生活をしています。 また、かつては高齢となった年配者が「積徳」(徳を積む)の考えから素食になるかたはいましたが、 現在では栄養不足になるので、どうでしょうね~。

 そもそも素食とは、日本語でどう訳すべきかも悩むところです。 ベジタリアン食と捕らえている方々も多いように思いますが、本来は日本で言う精進料理だと思います。 飽食の台湾で肉や海鮮類を食べ過ぎた方々が、体質改善のために素食を一般の生活に取り入れたのが、 ブームの由来のようです。 今では、台湾観光でわざわざ食べに行く観光客も少なくないと聞いています。 多種多彩に考案された素食は、確かによく考えられています。 刺身もどき、肉もどき、うなぎの蒲焼もどきなどなど実に興味深いものがあります。




近所の自然食品店で見つけた
鶏肉(上)と豚肉(下)もどきです。


 
 

随意談 第234号(2013年6月13日)   楊品瑜

 
~布丁(プリン)~
 宇宙食の布丁を頂きました。 上野にある国立科学博物館のお土産です。 水で膨らませて食べるのですが、食べるのが楽しみのようで、ないようで・・・

 子供の頃、そう物がない台湾で、媽媽が頑張って布丁を作ってくれたことがありました。 日本で言う焼き布丁ですね!  今で言うクレーム・ブリュレに近いのかもしれません。 その後日本に来て、冷蔵庫で簡単に冷やして出来る布丁の存在には吃驚しましたが、 作り方や味が違うので、今でもやはり、台湾で初めて食べた焼き布丁を好みます。

 話が少々逸れますが、今からほぼ40年前ですが、 当時、媽媽の媽媽仲間たちは、義大利麵(スパゲッティ)をソースから作るのも流行っていたそうです。 ヤンピンはどうやら、ミートスパゲッティを食べさせられていたようです。 また台湾では、マカロニは「通心麵」と呼んでいます。

 台湾で食べていた布丁は、ドーナツ型だったりと、とにかくみんなが食べられるように、 サイズはホールケーキ並みのサイズです。 キャラメルソースが程よく焦がされ、少々パリッとしたところに、 とろっとした布丁と合わせて食べる食感がとにかく好きですね!  媽媽は、どのように作っていたのか、今ではもう覚えていないそうですが、 機会があれば、調べ出して再現してみたいです。


宇宙食の布丁


 
 

随意談 第233号(2013年6月7日)   楊品瑜

 
~來!來!來!來喝茶!(どうぞ!お茶を飲みに来て下さい!)~
 教室では、実に多くの方々に支えられて運営しています。 在籍者、卒業生からも情報やお茶、お土産を頂く一方で、 今年も支援者から初夏摘みの新茶「東方美人茶」が早速届きました。 いつ飲み収めになるか、の一品です。

 教室で飲むお茶は、毎年、知り合いの農家から自家に買い付けしたり、 協力者から頂いたり、旅行先で購入したり、いわゆるお偉いさんの贈答品(茶)を頂いたりしています。 とにかくさまざまなルートのお茶を受講者と薀蓄を語り合いながら飲んでいます。 今回随意談で特別に取り上げた東方美人茶は、気持ちがまた特別な一品です。

 20数年前に、親戚から何気なく渡されたお茶でした。 白毫(白いうぶげのこと、紅茶のペコーの語源)がよく目立つお茶でして、 教室で出すたびに、家族に飲ませたいと購入を申し込まれるほどの人気のお茶です。 ただ、販売するほどの量はないので、教室で飲む限定の貴重なお茶でした。 その後、毎年当たり前のように届き、ここ数年はとうとう途切れる年もあったりしましたが、 今年は運よくまた届きました。

 実は、このお茶はとても保護された環境で栽培されていたお茶であったため、 農家に辿り付く道のりが難しく、買い付けに行けるのは、高齢となった遠戚の方一人のみでした。 遠戚は、特定の農家に拘ったのも一因ですが、 息子さんはかつて代わりに買い付けに行って下さったこともあったようですが、辿り着かなかったそうです。 今年は、親子で買い付けに行ったので、運よく教室にお茶がまた届いたのでした。 お茶て、美味しいことも大事ですが、栽培した人、製茶した人、買い付けしてくれた人、 送ってくれた人、淹れてくれた人、みんなの愛情が込められていると思うと、 飲んでいて更に幸せな気持ちになりますよね!

 今回入手した東方美人茶は、指導師コース以外では、 8月頃に アルテサーナ植草ギャラー 主催の「中国茶の会」でも受講者に飲んで頂く予定です。


今年も無事に届きました~。
貴重な「東方美人茶」です。


 
 

随意談 第232号(2013年5月28日)   楊品瑜

 
~畢業旅行(修学旅行)~
 子供が はやぶさ(新幹線)に乗り、 日本の東北(中華圏では”東北”と言えば一般に中国本土の東北地区を指します)方面に畢業旅行に行って来ました。 行く前は結構緊張していましたが、帰って来た時は、玄関に足を踏み込んだ途端に、 おしゃべりが止まらず、相当楽しかったようです。

 ヤンピンの台湾時代、小学校では、日帰りでどこかに行ったような記憶があります。 台北時代は、國父記念館や故宮博物館に行ったと思います。 台南時代は、孔子廟や鄭成功所縁の地、延平郡王祠だったような・・・

 また、通った中学では、定期的に養護施設を訪れ、 障害のあるお子さんたちと遊んだ経験は今でも思い出深いです。 高校時代は、大学受験勉強が大変と言うことで、遠足、旅行どころではなかったですね! なので、日本のような畢業旅行はなかったですね!

 子供の話によると、食べきれないほどにいっぱい食べてきたそうです。 笑いあり、涙ありの数日間だったようですが、将来、ゆっくりまた回って来たいそうです。 そして、出会った人々にまた会いに行きたいそうです。

 お土産にお茶も頂きました。いろいろ珍しいお茶を探して来るのは、子供たちの楽しみでもありますからね!  小旅行でしたが、また一段と成長したようです。


わんこそばを食べて来たそうです。


子供が買ってきてくれたお茶
教室で飲む予定です。


 
 

随意談 第231号(2013年5月23日)   楊品瑜

 
~肉鬆(肉のふりかけ)~
 台湾のホテルの朝食で、お粥の隣によく肉鬆が置かれています。 単にふりかけまたは田麩(でんぶ)だと思われがちですが、 実はこの肉鬆は、歴史も古く、ある意味では、台湾では日本の梅干のような存在です。

 実は、魚を使った「魚鬆」もあります。 教室でもかつて大人気で台湾から数回取り寄せました。 海苔とブレンドしたものも人気ですね~。 意外に味、バリエーションは豊富です。

 肉鬆や魚鬆は消化に良いとされ、漢方薬で味付けしています。 と言っても中華スパイスです。 日持ちもしますので、大概のご家庭では、保存食としても置いてあります。 食べ飽きたなぁー。と思う時もありますが、ないとついつい買ってしまう一品です。

 ヤンピンの場合は、幼少の頃、外祖母が手作りでよく作ってくれました。 細かくほぐした魚を炒め、暫くすると白い包み(薬のように包まれていました) から茶色の粉がぱっぱっぱと落とされ、かき混ぜれば出来上がっていました。 味は、市販品よりしょっぱかったように思います。

 肉鬆は、お粥のほかに、パン、料理のトッピングにもよく使っています。 親戚家で夜食として頂いた「蛋餅」をアレンジした「ナンの肉鬆巻き」は、 パーティー料理に最適と、指導師からお褒めを頂いたこともありました。


寶寶(赤ちゃん)用の肉鬆
実際はご飯が食べられる幼児用です。


 
 

随意談 第230号(2013年5月17日)   楊品瑜

 
~海南鶏飯(海南チキンライス)~
 昨年末の家庭薬膳料理「湯コース」では、新加坡(シンガポール)の国民食とも言える、 「海南鶏飯」を試しに作ってみました。 と言っても市販品の素を使い、試食頂きました。

 もちろん、教室で出す以上、「海南鶏飯」についていろいろ調べました。 まず、新加坡は多民族国家です。大多数が中華系ですが、マレー系、インド系などの方々が住んでいます。 「海南鶏飯」は、元々新加坡に住む中国海南島出身の方々が持ち込んだ屋台料理です。 鶏肉を茹でたスープでご飯を炊き、そのご飯に鶏肉や野菜をのせて、ワンプレートで頂く料理です。

 実は、その更なる由来は、海南島文昌の名物「文昌鶏」だそうです。 文昌鶏とは、一般に骨付きの鶏肉を蒸した(または茹でた)料理です。 その茹で汁と油、にんにくで炊き込んだご飯は「鶏油飯」と呼ばれています。 合わせて、鶏肉をのせたスタイルが「海南鶏飯」の原型と言われています。

 最近では、マレーシアなど近隣の国にも広がり、東南アジアを代表する一品とも言えます。 写真は市販されている「海南鶏飯」の素です。 炊いている最中は、濃厚な鶏がらスープとしっかりしたにんにくやスパイスの香りが部屋中に漂いましたが、 食べた感想としては、意外にさっぱり味でした。より本場の味を求めたい方にはお勧めです。

 そして、海南島について少し補足しますと、海南島は、現在の中国本土の最南端に位置する島です。 亜熱帯性気候で、珈琲が栽培されているそうです。 また、宋家三姉妹が海南島出身でも有名です。 鉱産資源が豊富な島でもあるようですが、中国政府の政策もありまして、 現在は「中国のハワイ」と呼ばれ、観光地として人気だそうです。



教室では、6月に「新加坡」をテーマに散策講座を開催予定です。 詳しくは、会員ページ(パスワードあり) にて掲載中です。



海南鶏飯の素、市販品


 
 

随意談 第229号(2013年5月8日)   楊品瑜

 
~蛋(たまご)~
 いつからなのか?我が家では、ちょっとしたマイブームが「蛋」です。 ダチョウの蛋(殻ですけれどね!)を抱きに、幾度も動物園にも通いましたよ!  きっかけはすっかり忘れましたが、子供がすっかり蛋好きになってしまい、 玩具から料理まですっかり蛋の虜です。

 先日お土産に、写真のデザートを秋葉原土産で頂きました。 プリンです。 美味しかったのですが、殻や入れ物を記念に取っておくか、少々悩みましたが、 結局写真に撮って置きました。 実は、ほかの店で購入した蛋型の入れ物をいつか使おうと既にいっぱい取ってありまして、 結局宝の持ち腐れ状態です。

 この四月、子供たちの学校では、一ヶ月間お昼がお弁当でした。 毎日蛋を入れるように言われ、頑張りました。 幸い中華料理には沢山の蛋料理がありましたので、 和食、洋食と合わせていくパタンの蛋料理を弁当に入れられました。 本当に「蛋」に感謝!感謝!の毎日でした。


秋葉原土産で頂きました。


 
 

随意談 第228号(2013年5月2日)   楊品瑜

 
~超人気~
 台湾から「POTATO FARM」の薯條(芋のスティック)が大人気で、 ヤンピン宛てに問い合わせが来ました。 話によると、元々は台湾の方々に人気の観光地「北海道」でのお土産として購入されていたのがきっかけだったようです。 口コミで広がり、需要や要望により、現在は成田や関西の空港でも購入できるほどの超人気商品だそうです。

 しかし、なんとなく今更とも思いますが、ヒット商品って本当に何がきっかけで生まれるのかは、 わからないものですね!  つい北海道物産展をチェックしてしまいました。

 そう言えば、台湾は確かにグルメで飽食ですが、日本のようなジャガイモを手に入れるのは難関でした。 何時だったか、台湾で日本のコロッケを作ろうとしたところ、 じゃがいもの水分が多くって固まらず、ぽろぽろと形が崩れたことを思い出します。 なので、台湾産のジャガイモでは、フライドポテトがとても揚げにくいと聞いたことがありました。 因みに気候の関係上、台湾ではジャガイモ以外では、サトイモ類(種類も豊富ですよ!) がよく料理やお菓子、アイスクリームに使われているような気がします。

 「POTATO FARM」の薯條、正式には「じゃがポックル」という商品です。 ホームページによると商品名の由来は、アイヌ語で“ふきの下の人”を意味するのだそうです。 超人気だということなので、暫くは来日した親戚にお土産で持たせようと思います。


台湾から届いた問い合わせの写真です。


ご近所の北海道物産展で購入しました。
残念ですが、この日、「じゃがポックル」
は売られていませんでした~ね!


 
 

随意談 第227号(2013年4月27日)   楊品瑜

 
~越南粉(フォー)~
 台湾では、越南(ベトナム)のフォーのことを「越南粉」、「越南河」、「越南河粉」と呼んでいます。 由来は諸説ありますが、フォー(Phở)の発音が中国語の広東語の「河粉」、 略して「粉」の音に近いからだそうです。

 ともあれ、久しぶりにフォーが食べたいと思い、ご近所の超級市場(スーパーマッケト)に行ってきました。 結局インスタントものを買いましたが、味が5種類楽しめそうなので、 欲張って5種類全部食べてみたいと思います。

 食べた感想としましては、腕次第かなぁ?!  しかし、昔と比べ、日本で随分沢山の越南の食品が買えるようになったなぁ~と感心しています。

 ゴールデンウィーク中は、教室全般通常開催しています。 今年は、公私共に多忙で、特別講座の企画が間に合いませんでしたが、 休み明けに、近々、また散策講座を開催したいと思います。 一先ず、新加坡(シンガポール)がテーマですが(約束済みなので)、 越南講座も久しぶりに開催したいと思います。


購入した越南粉


 
 

随意談 第226号(2013年4月10日)   楊品瑜

 
~放春假・銀座歌舞伎座篇(春休み・歌舞伎座篇)~
 せっかく有楽町まで来たので、頑張って人の流れに沿って、歌舞伎座まで子供たちと歩いて見てきました。 本来の目的は記念撮影のみで帰る予定でしたが、やはりもぐったり、上がったりとあちらこちらと見て回りました。

 子供たちも最初は、何がなんだか分からずでした。 人がとにかくいっぱいでした。 同じ考えの方々も沢山いましたので、写真を撮っている人が、とにかく道挟んで反対側までいっぱいでした。 話題のお土産も買うのに、長蛇の列でした。 なので、買えるものを買ってさっさと帰ろうと思いましたが、まわりの物産館の看板に惹かれ、 子供の勉強にもなると思い入店し、気がつけばお土産満載な一日でした。

 なかなか子連れで歌舞伎を見る勇気、ヤンピンにはないです。 ヤンピンは、幾度か見たことがありましたが、演目を理解できないのが正直なところです。 親と共に招待され、楽しみで行ったこともありましたが、ヤンピンはやはり外国人だなぁ~と思いました。 さっぱり分からずでしたね!

 ただ、今回の経験をきっかけに、子供からも歌舞伎を見たいと言われました。 なので、少し勉強してみたいと思います。 そして、いつか親子で歌舞伎を見に行けるようになりたいと思います。


銀座歌舞伎座


 
 

随意談 第225号(2013年4月9日)   楊品瑜

 
~放春假・有楽町篇(春休み・有楽町篇)~
 東京駅は利用することはあっても、なかなか改札口を出ることがすっかりなくなっていたヤンピンでしたが、 せっかくなので、日本郵便が初めて手がける商業施設「KITTE(キッテ)」にまず、行って来ました。

 結局子連れなので、迷いながらもうろうろと見学し、食事をしましたが、外に出て見れば、 有楽町の国際フォーラムの近くに出てきました。いろいろなお店はありましたが、 正直、東京駅と有楽町駅はやはり近いのですね!が一番の感想でした。

 その後、行ってみたかった「三菱一号館美術館」に行って来ました。 前に、教室の散策講座で、訪れた美術館で開館されることを知らされましたが、 なかなか行く機会がなかった美術館のひとつです。

 展示室は、小部屋を幾つにも連ねる構造になっていました。 最初、どう展示品を見てよいのか戸惑うこともありましたが、一列に並んで詰まると割り込みにくい方式よりは、 先に別の絵を見たりして、隙具合で展示品を見ることができるので、 後半はなんとなくマイペースで絵が見られたように思います。 子供たちも美術館巡りに慣れてきたのか、それぞれ好きな絵を選び、何かと楽しんでいましたが、 親子一致したのは、入り口辺りの絵のような中庭、 とても綺麗でした。絵に残し描いてみよう~と思いましたね!

 そして、美術館の別の入り口から丸の内界隈のサラリーマンの歴史を紹介した資料室にも行ってみました。 将来の職業について、子供たちもいろいろ思うことがあったようです。


美術館の上から眺めた中庭の景色


 
 

随意談 第224号(2013年4月8日)   楊品瑜

 
~放春假・神保町篇(春休み・神田神保町篇)~
 子供たちが放春假中なので、自分の勉強も兼ねていろいろと散策してきました。 まず、御茶ノ水界隈は、かつて多くの紅茶専門の喫茶店があったことで、 よく訪れていた話は前にもどこかで、ご紹介したことがあったかと思いますが、 この一帯は何かとよくお世話になっています。

 子供も大きくなったので、社会勉強のためにも、大雨のなか、神保町散策を決行しました。 御茶ノ水駅から諸大学、予備校、山の上ホテル、楽器店、有名なレストラン、 喫茶店を数件はしごしながら見学してきました。

 子供は、何のために歩いているのかよくわからずの様子でしたが、 思えばヤンピンも初めて爸爸に連れられて来た時はそうでした。 当時のヤンピンの感想は、「本がいっぱい~。歩き疲れた!」でした。

 ところで、入った書店がよかったのか、子供から「哈利波特(ハリー・ポッター)の世界みたい~」と言われました。 子供が方端から本を取り出していたのを店員さんももどかしい気持ちで見ていたと思いますが、 音がする度に、ヤンピンも一斉の視線を感じつつにいましたが、店員さんは丁重に対応して頂きました。 お茶に関する本も多く扱っていましたので、次回、ヤンピンはまた受講生を連れて、 本の購入に行こうと思っています。 因みに、既に数回こちらの書店で本を買っていますよ!

 そうそう、ヤンピンにとってこの日最大の収穫は、 子供から「媽媽、英語で書かれている本のようだけれど、読めるようになりたい~」と子供に言われたことです。 結果はともあれ、本を好きになってくれることは血筋だと思いましたね!


漢陽楼
民国元年創業の看板に吃驚でした
が、中国の有名な政治家たちが留日
時代によく訪れた名店だそうです。


 
 

随意談 第223号(2013年4月1日)   楊品瑜

 
~巧克力(チョコレート)~
 2月は茶芸珍蔵展で忙しかったのですが、ヤンピンは、西洋情人節(バレンタイン)でも忙しかったのです。 今年は、特に子供たちの「友チョコ」で忙しかったですね!  友人たちは、手作りチョコのオンパレードでしたが、ヤンピン家は子供たちの言う「買いチョコ」でした。 子供たちには、申し訳なかったのですが、珍蔵展の開催を予定していたので、 食中毒やインフルエンザ予防のため、子供たちを台所に入れなかったからです。

 お茶は健康をもたらす飲み物なので、そう心配はしていないのですが”念には念を!”です。

 子供同士で、チョコレートをあげあうことは、教育上どうなのか?と考えたこともありました。 かつてチョコレートの仕事をしたことがあるものとしては、経済効果もあるので、 親や子供の負担にならない範囲内ならば、一年間仲良くしてくれた友達へのお礼も兼ねて、 子供同士楽しそうに友情を深めている様子を見て、自然の流れに任せています。

 なのに、なぜ忙しかったのかと言うと、チョコレート売り場を回る時間がないほど忙しかったからです。 珍蔵展のポスターから所蔵品説明文作りなどなど、すべて手作りでした。 ポスターを貼ってくださった各位へのお礼廻りも、なにかと開催が終わっても忙しかったですね!  教室もありますし。

 写真は忙しいなか、たまたまチョコレート売り場で見つけた食べて不思議?面白い? ジェットコースターのようなチョコレートです。 子供たちの食べた感想としては、なんとも言えない~だそうです。 写真一番左の一種は、口に入れた途端、子供が一斉に静かになるチョコレートです。 みんなで静かになるので、何が起きたのかと思ったのですが、口の中で、さまざまな現象が起きていたようです。 同じようなものを実は、昨年夏ハウステンボスで、 ヤンピンはアイスクリームバージョンを食べて経験済みでしたが、今回のチョコレートは分量が多いせいか、 体験型のチョコレートでしたね!  説明では、口の中で弾けるチョコレートとのことでした。

 弾けるチョコレートのほか、ドライフルーツをふんだんに使ったものを2種同時に購入しました。 大人の味なので、子供たちにはいまひとつの評価でしたが、美味しかったです。 もう少し、店員さんの説明を聞けばよかったと思うこの頃ですが、また出会うことがあれば、食べたいです~。


今更ですが、2月に地元百貨店で見つけた
不思議味のチョコレートです。


 
 

随意談 第222号(2013年3月23日)   楊品瑜

 
~即溶奶茶(インスタントミルクティー)~
 インスタントですが、台湾の即溶奶茶を頂きました。 即席で飲めるので、また違う楽しみがあります。 同じお茶でも、違う人が淹れれば、違う味を楽しむのが中国茶流の楽しみ方であるように、 時代の流れからインスタントのお茶も新しいものが出れば、仕事柄、飲んで見たくなるものです。

 今回頂いた即溶奶茶を飲んだ感想としては、やはり台湾的な奶茶味ですね!  紅茶の味が、日本で飲んでいる紅茶の味とは、違うような気がしました。 台湾の製茶または加工技術は結構ハイレベルなので、原材料の問題なのか、蜂蜜のような甘みを感じました。 台湾紅茶独特な紅茶味でしたね!

 昔、教室で香港の「絲襪奶茶」(ストッキングミルクティー)が話題になっていたことを思い出します。 茶飲料を販売していた店が、店頭で綿の布で茶を漉し、布が徐々に茶色に染まるので、 肌色の「絲襪」(ストッキング)に見えることから名が付いたのです。

 思えば、ペットボトルが出始めた頃は、ミルクティーを作るのが難しいと相談されたことがありました。 そして、今では当たり前のように販売されています。 また、せっかく作った健康茶の認知度がなかなか上がらず、相談されたこともありました。 最近では、やはりインスタント茶の開発が今後の需要のような気もします。

 ヤンピン的にも、もっと世界で販売されているお茶を飲んで、茶の味や淹れ方を探索していきたいですね!  やはり、いろいろな味のお茶が楽しめるのが中国茶ワールド最大の楽しみですから~。


台湾立頓(Lipton)紅茶から
販売されている即溶奶茶


 
 

随意談 第221号(2013年3月18日)   楊品瑜

 
~愛茶人(お茶好き)~
 先日、教室での茶話に、茶産地を訪ねる旅行の話がありました。 確かに久しくやっていませんね~。 一方で、受講者のなかから、「旅行が行きたいから受講に来ているわけではないです」 というご意見もよく頂きました。 確かにヤンピンも元々、旅行に行く為や旅行の報告をするために教室を運営しているわけではないのでした。 旅行をするには、時間とお金が沢山必要なので、茶を訪ねる旅行は徐々に開催できれば・・・とは思っています。

 茶芸教室は茶の淹れ方も大切ですが、中華流のもてなしも大切です。 茶は中華圏の人々にとって、大事なコミュニケーションの道具です。 茶を飲み親交を深め、交友関係を広げたり、教養をアピールする場であったりします。 茶を通じて癒されたり、健康な身体作りをサポートしたり、充実な生活を送ることは、 茶がもたらした効果効能と言ってもよいと思います。

 教室の受講感想のなかで、印象深かった幾つかのコメントに、 「中華街は食事に行くところだと思っていたが、中華街での遊び方が変わりました」、 「中華圏の旅行の仕方が変わり、物凄く充実した旅行が出来ました」、 「話を聞いてから行けばよかった、もう一回行き直す」と言うコメントもありました。 そして、最近は、教室に長く通う人が多いためか、「毎年の検診でより健康になった」、 「花粉症が改善された」、「風邪を引き難くなった」、「血圧の数値が改善された」 と言うコメントもよく頂いています。 特に花粉症の方は、個人差はありますが、いつの間にか、花粉のシーズンに気づかず、 マスクをしなくなった方もいましたね!

 日々寒暖差はありますが、少しずつ暖かくなって来たようです。 これから幾つかの中国銘茶は、もっとも美味しい季節やもっとも高値を迎える時期です。 ヤンピン主催の茶芸教室は、皆さんの受講によって運営されています。 頑張ってお茶を入手しますので、ぜひ、共感頂ける方、中国茶文化に興味ある方々、 共に茶を語り、これらの銘茶を飲んで頂きたいですね!

PS)昨年実際に 指導師コース で飲んで頂いたお茶をアップしました。 ご参考下さい。


久しぶりに「2013年の春節」に、
横浜の中華街に行ってきました。


 
 

随意談 第220号(2013年3月8日)   楊品瑜

 
~壽桃(長寿の桃)~
 「壽桃(中国の)をもらいました?!」と言いたいところですが、 いやいや、実は日本の桃の節句のお祝い用のカステラをもらいました。 前に 聊天話茶 でも紹介しましたが、 長崎では、桃の節句になると桃のカステラを初節句祝いで贈ったりするようです。

 今回頂いた桃のカステラは、知人によるものです。 謝謝!  最近の長崎では年中行事に関係なく、お店にもよりますが、 桃のカステラはいつでも買える土産用にもなっています。 でも、やはりおひな祭り前が一番種類が豊富のようですね!

 そして、肝心な味については、いろいろ評価があるようです。 美味しいのですが、上の砂糖のコーティングは、お店にもよりますが、好みが分かれるところですね!

 中華圏では、桃は長寿の象徴です。 言い伝えでは、「仙桃」(仙人が食べている桃)を手に入れれば、長生きすると信じられています。 伝説や地方性もありますが、「壽桃」は一般に誕生日のお祝いで用意される桃のまんじゅうのことです。 なので、誕生日祝いで「壽桃」を用意して祝ったりした風習が、 長崎の桃のカステラの由来になったと推測できます。

 ぜひ皆さん、壽桃も桃のカステラも食べて、いつまでも元気で、長生きしてほしいですね!


頂いた長崎の桃のカステラ


 
 

随意談 第219号(2013年3月4日)   楊品瑜

 
~市川市東山魁夷記念館~
 JR下総中山北口から徒歩約20分のところに、2005年に開館した 「「市川市東山魁夷記念館」 があります。 由縁は、日本を代表する日本画家、画伯「東山魁夷」が戦後まもない1945年~1999年までの50余年間、 市川市に在住していました。

 元々、日本画についての知識が薄かったヤンピンでしたが、 アルテサーナ植草ギャラリーの植草さんからこの一帯は有名人が沢山住んでいた話を聞きつけ、 その人たち所縁の場所や愛した名店などを教わりました。 また、関連した書物からも上野の愛玉子の専門店は東山魁夷が東京美術学校(現東京芸術大学)に通われていた時に、 よく通った店だったことを知り、教室で散策講座を行うきっかけともなっています。 愛玉は台湾特有のフルーツ、アケビの一種です。種が愛玉子です。 種を揉むようにしてデザートを作り、台湾では屋台でもよく売られている馴染みのデザートです。

 「中山之家」があるこの一帯は船橋市との市境であるため、 行政を巻き込んでの活動はかつては何かと大変だったのですが、 商店街の方々の働きかけで、文化活動に関しては、市川市・船橋市問わず、中山商店街の活動として行われています。 その一環として、ヤンピンも何かとお世話になっています。 お陰で、2009年には 郭沫若記念館 でもお茶の教室をさせて頂きました。

 そう言えば、市川市出身や在住の有名人は、数え切れないほどいらっしゃいますが、 台湾出身の歌手欧陽菲菲のご主人は、市川出身の式場壮吉です (実は、ヤンピンが台湾出身と自己紹介すると、相手からよくこのことが言われています)。 他、作家永井荷風、作家井上ひさし、ガラス工芸家藤田喬平、彫刻家大須賀力、絵本作家梶山俊夫、 写真家星野道夫、脚本家水木洋子(水木邸は見学ができます)などの方々です。

 また、画家山下清は市内の養護施設でちぎり絵と出会い、才能を開花させたとかのエピソードも有名ですね!  興味ある方は、市川市の ホームページ でもいろいろ紹介されています。 実は、今回特別に「市川市東山魁夷記念館」を取り上げた理由に、先日の「第四回茶芸珍蔵展」のお礼も兼ねてです。 ポスターやチラシをいろいろ配って下さったようです。 ありがとうございました。 館内には、東山魁夷に所縁のものも沢山展示されています。 茶飲みケーションで下総中山を訪れた方々には、 ぜひ、市川市東山魁夷記念館を始め、歴史や芸術、いろいろ散策頂きたいですね!

 故人もいらっしゃいますが、敬称は省略させて頂きました。


「市川市東山魁夷記念館」のパンフレット


 
 

随意談 第218号(2013年2月26日)   楊品瑜

 
~年糕(おもち)~
 旧正月ということで、親戚から台湾台南特有の紅豆年糕が届きました。 例年、薬膳家庭料理教室でもこの時期はよく作っていましたが、 今年は茶芸珍蔵展で多忙だったので、助かりました。

 なので、もちろん、家族、教室の皆さんとで美味しく頂きました。 美味しかったです。 素朴な味ですが、食感は「ういろうに似ていますね!」とよく言われて来ました。 年糕は元々、旧正月期間、中国南部でよく食べられている日本で言うおもちのようなものです。

 旧正月前に、いっぱい作り置きします。 味もさまざまです。 日本で人気の蘿蔔糕(大根餅)もその一種です。 年糕の種類は実に多種多様で、食べ方も最初は軽く焼いて食べる物から、 スープに入れて食べるもの、硬くなり、てんぷらにして揚げるものまでがあります。 ただ、紅豆(小豆)入りは、台南味と聞かされてきました。 由来は日本統治時代に、台南にサトウキビ工場があったからだと聞かされました。 また、中華料理は一般にあんまり、砂糖を使わないところが多いようですが、 台南の人たちはよく砂糖を料理に使います。 なので、台南料理はやや甘いのも特徴です。

 今でも覚えていますが、台湾で通った高校の料理実習で、キャベツの野菜炒めを作ったのですが、 仕上げにヤンピンがひと匙の砂糖を入れたのです。 もちろん、「なぜ?」と咎められました。 結果的には、美味しいと言ってもらいみんなで完食しました。 その時のヤンピンは当たり前と思って勝手に足したのですが、 同級生たちにはいつもと違う味だったので、美味しく感じたようです。

 故郷の味を知って頂くことは、なんとなくわくわくします。 旧正月のお陰で、この時期ならではのお土産がいっぱいです。 総統推薦の鳳梨酥までが、届いています (台北市政府主催のコンテストで一番美味しいと選ばれたそうですが、後日また詳しくご紹介しますね!)。 とにかく今月の教室は、非常有口福(美味しい物に恵まれています)です。 今月の指導師コースは、久しく台湾梨山の高冷茶を飲んでいます。 受講者からは物凄く好評です。 高額なお茶ですが、家族にも飲ませたい、買いたい要望が多数ありましたが、正直入手するのも大変でした。 家族分は、今後の課題ですね!


頂いた紅豆年糕


 
 

随意談 第217号(2013年2月18日)   楊品瑜

 
~做報告(ご報告)~
 取り急ぎ、第四回茶芸珍蔵展当日の様子をご報告させて頂きます。 そして、資料を整理後、幾つかの展示品をまたご紹介したいと思います。

 まず、ご来場頂いた皆さん、平成国際大学末澤先生、茶道部の皆さん、指導師の皆さん、 家庭薬膳コース在籍の皆さん、「市川市案内人の会」ガイドの方々、商店街の皆さん、 そして、アルテサーナの植草さんなどなど。皆さんありがとうございました。

 少し休憩時間は頂けたのですが、なんとか多くの方々に来て頂けて、本当に感無量でした。 ふらっと来てみた~と言う方々から、わざわざ来てくださった方々など。 来場頂いた皆さんから口々に、学生の皆さんが優秀で、 「なんと言う良い子達なの?」と幾度もお褒めの言葉を頂きました。 やはり、茶を勉強した皆さんの礼儀正しさが伝わったようです。

 また、末澤先生の指導を受けられた生徒の皆さんも、幸せだなぁ~とヤンピンはつくつく思いました。 やはり、より広い視野を持つ大切さが生徒さんにも伝わり、「物凄く勉強になりました」と言って頂けました。 四年生はもう就職が決まり、卒業されて行きますが、 築き上げてきた歴史と伝統をこれからも残して行ってほしいですね。

 ロシア茶コーナーでは、 先生がノートパソコンでロシアの風景やティータイムの楽しみ方を来場者一人一人に見せながら丁寧に説明をして頂けました。 そして、数種類のグルジア産のお茶もご用意頂き、来場の皆さんにも飲んで頂きました。 最近、日本でも結構買えるそうです。 先生からロシア生活での興味深い話も幾つか聞けましたが、 興味深かったのは、寒さに耐えられない時はシャワー室に逃げ込み、 シャワーの湯気で身体を温めていた話は、さすがロシア生活ならではの話と関心しました。

 茶芸珍蔵展は、2年に一回の開催予定です。 次回は、何をテーマにするのか未定ですが、先生からはバルト3国のお茶も調べてある話を聞きつけました。 ぜひ、皆様に紹介できるように企画してみたいと思います。




当日のロシア茶コーナー
サモワール以外のティーグッズは、
後日改めてご紹介します。


 
 

随意談 第216号(2013年2月5日)   楊品瑜

 
~第四回茶芸珍蔵展~
 いよいよ 第四回茶芸珍蔵展 を開催します。 2年に一回の開催を目指して来まして、なんと、4回目の開催となりました。 試行錯誤な状態から始まり、困惑した時期もありましたが、 今回は国際交流、地域交流、中国茶、日本茶、紅茶の交流会になれるように、頑張って企画しました。

 そして、今回の交流会をきっかけに、お茶好きな方々や賛同頂ける方々に、 歴史ある中山商店街界隈に遊びに来て頂き、堪能頂ければ幸いです。 説明が正しいのか少々不安ですが、実は珍蔵展開催日の2月10日(日)は、旧正月の元日であると共に、 中山法華経時では、11月1日から寒百日に及ぶ大荒行(世界三大荒行の一つと言われているそうです) を満行した日です。 修行僧は、早朝から日本各地から集まった信者や参列者のお迎えを受け、外に出て来る日だそうです。 テレビとかでもよく紹介され、とにかくとても有名な宗教行事です。

 そして、来年はロシアのソチで、冬季オリンピックが開催されます。 今回の交流会を通じて、 ヤンピンも知らなかったロシア茶の世界を平成国際大学茶道部顧問の末澤先生から教わることが出来ました。 グルジアでの茶の生産の話やロシアのお茶の歴史を通じて、土地風土を知るきっかけになりました。 ソチは黒海に面していたことも知りました。 「非常謝謝!」そして、賛同頂いた茶道部の若者たちの情熱さからもパワーを頂きました。 ぜひ、茶を愛する皆さんで楽しいひと時を共有したいと思います。

 画像は、末澤先生が生徒向けにまとめた「ロシア茶のお茶の話」のリーフレットです。 珍蔵展当日にご覧頂けます。表紙の絵は こちら にあります。 末澤先生本来のご専門は、「旧ソ連・中東欧の地域研究及び国際政治」です。 お茶は、趣味だそうです。


平成国際大学茶道部顧問
末澤先生によるリーフレット


 
 

随意談 第215号(2013年1月28日)   楊品瑜

 
~紹興酒~
 子供の頃から見慣れた、紹興酒を 333 と同じ店で購入しました。 台湾の紹興酒を日本で買えるとは、正直吃驚しました。 お酒のことはよくわかりませんが、購入した紹興酒は「臺灣菸酒股份有限公司」 (旧「臺灣公賣局」)から販売されているお酒です。 民営化によって、日本に輸出されたもののようですね。

 ホームページによると 「臺灣菸酒股份有限公司」(台湾煙草酒株式会社) とは、 元々日本統治時代の民国前14年(1898)に設立した「臺灣專賣事業」(台湾専売事業)だそうです。 と言っても最初の事業は、鴉片(アヘン)の販売を統括したものだったそうです。

 ヤンピンの手持ち資料では、当時の鴉片中毒の患者を治療や統括管理しやすくするため、 鴉片の入手ルートをひとつにまとめ、徐々に鴉片中毒から改善させて行ったのだそうです。 考案者は、政治家であり、医者でもある 後藤新平 と言われています。 後藤は、台湾に大変貢献した偉人として、台湾の親日家の間でも大変尊敬されています。 因みにヤンピンは、医師だった舅舅(母の兄)たちからもよく聞かされていました。

 そして、民国前11年(1901)には、臺灣製藥所(台湾製薬所)、臺灣鹽務局(台湾塩務局)、 臺灣樟腦局(台湾樟脳局)を合併し、「臺灣總督府專賣局」(台湾総督府専売局)となったのだそうです。 民国前7年(1905)に菸(煙草)、民国11年(1922)に酒類、民国31年(1942)に火柴(マッチ)と度量衡を管轄し、 民国32年(1943)に石油をも管轄化したのだそうです。

 民国34年(1945)の台湾光復後は「臺灣省專賣局」(台湾省専売局)となり、 国民の税負担を減らすため、業務を縮小し、菸、酒、樟脳、火柴、度量衡の5品目に縮小し、 民国36年(1947)にヤンピンもよく知っていた「臺灣省菸酒公賣局」(台湾煙草酒公売局)となったのだそうです。 業務はさらに縮小し、菸、酒、樟腦3品目、民国57年(1968)は樟腦を中止し、 業務を菸と酒2品目だけに絞ったそうです。 近年は国際化や自由化の流れから、民国91年(2002)に民営化した「臺灣菸酒股份有限公司」が誕生したのだそうです。

 と言うことで、お陰様で、ヤンピンもすっかり勉強になりました。 実は、ヤンピンはほとんどお酒を飲みません。 最近は少々事情が変わりましたが、中華系では一般に、女子はあまりお酒を公然の前で飲みませんね!  お酌もしません。 やってしまうといろんな意味で、誤解を招くこともあります。 理由のひとつには、たぶん、儒教の教えからだと思います。 なので、今回購入したお酒は、お茶と共に料理に使う予定です。


ご近所で購入した台湾産紹興酒


 
 

随意談 第214号(2013年1月22日)   楊品瑜

 
~バーバーバー(333)~
 ベトナムで一番有名なブランドビール「バーバーバー」をご近所の輸入食品専門店で購入しました。 懐かしかったですね!

 ベトナム茶ドリンク集の出筆依頼が来た時、まわりから「バーバーバービールは有名だよ!」と言われ、 「お茶は聞いたことがないね~」という反応が大半でした。 逆に、ヤンピンはお茶があることは知っていたが、ビールについてはよくわかっていませんでした。 その後ベトナムの食文化も含め猛勉強と情報収集、 そして 茶芸珍蔵展 でも出品予定の酒器、ベトナムに工場を持つフランスの華僑、 父の知人のネットワークからも取材し、ベトナム友好協会の方々や指導師たちの協力を得て、 なんとか本の出版はできましたが、バーバーバービールは思い出深い一品となりました。

 実は、バーバーバーの呼び方について、なぜ、「バーバーバー」とよばれるようになったのか?  ベトナムの知人に確認したところ、ベトナムでは、333のビールは「ビアバーバー」と呼んでいるそうです。 確かにベトナム語で「3」を「バー」と呼びそうですが、3が三つという意味から「ビアバーバー」と呼ぶそうです。 なので、ベトナムと日本で呼び方を使い分けても、よいかもね!

 また、「3」はベトナムでは好まれる数字だそうです。 333ビールは、ベトナムでは70%以上の市場を誇る、ベトナムを代表するビールだそうです。 日本では、ほとんどのベトナム料理店で飲むことができます。


333ビール


 
 

随意談 第213号(2013年1月15日)   楊品瑜

 
~晩白柚~
 熊本八代産の「晩白柚」を頂きました。 晩白柚は、ザボンの一種、最大級の柑橘類です(恐らく世界最大です)。 1930年頃台湾から鹿児島に伝わり、もっとも栽培に適したのは熊本県八代市だそうです。 勿論、名産品となっています。 また、台湾も元々1920年頃にマレーシアから伝わったのだそうです。 実に、インターナショナルなフルーツであります。

 今回頂いた晩白柚を教室受講者に食べて頂こうと思い、色々薀蓄を調べていたら、 ヤンピンも初めて知ったのですが、名の由来は→台湾の「白柚」です。 そして、白柚は、「早生白柚」、「中生白柚」、「晩生白柚」の三種に分けられていました。 早生白柚は10月下旬ぐらい、中生白柚は11月中下旬、晩生白柚は12月中旬に収穫されていたようです。 晩生白柚又の名が「晩白柚」です。

 同じ樹木で出荷時期に商品名が変わる話は、なんとなくどこかで、聞いた話ですね。 お茶の世界でも似た話があります。 茶的故事、其の二十六 台東福鹿茶 でも 「早春・晩冬の特色茶として、早春茶は不知春茶、晩冬茶は冬片茶」を紹介しました。 民族性なのかわかりませんが、台湾らしいと思いましたね!

 フルーツは一般に、食べ頃によって味が変わってきます。 ヤンピンは酸味がやや苦手なのですが、特選品だったからなのか、甘くなるのを待てたからなのか、 食べた感想としては香り高く、甘く、美味しかったです。


晩白柚とMサイズのみかん


 
 

随意談 第212号(2013年1月5日)   楊品瑜

 
~小龍年(巳年)~
 恭禧!恭禧!新年好!(新年明けまして、おめでとうございます!)  今年もよろしくお願いします。 諸説ありますが、中華圏では「小龍 」は蛇の俗称です。 なので、今年は「小龍年」とも呼ばれます。

 教室では、今年はまず旧正月に合わせて、 アルテサーナ植草ギャラリーで 第四回茶芸珍蔵展 を開催します。 今年の旧正月は、2月9日(土)が除夜、10日(日)が元旦にあたります。 そして、珍蔵展では「養壺」と共に、ヤンピンが年一回のティーパーティーで、 茶芸指導に伺っている平成国際大学の茶道部との交流展も一緒に開催します。 顧問の先生には、なかなか見ることが出来ないロシアのサモワールを特別展示して頂きます。

 平成国際大学でのティーパーティーは、元々十数年前に大学内の茶室で留学生を迎えての茶会に始まり、 年々規模が大きくなり、現在は100人以上の学生、 留学生と教師がお茶を通じての国際交流ができるイベントとなりました。 会場も大きい教室に場所が変わり、日本茶側は柔道部の部員が茶室から畳や茶釜を運び入れ、 茶室をきちんと再現しての茶会の場となっています。 中国茶側は工夫茶器を数セット用意して、留学生や在校生が中心になって中国茶を淹れています。 毎年ヤンピン、同席した指導師たちも勉強になるほど、実によい学校行事ですね!

 平成国際大学の茶道部の部員には、男子部員の在籍者も多く、 剣道を極めるために入部した部員もいましたね!  昨年のティーパーティーでは、紋付羽織袴を着た茶道部の部長からも直々にお茶を頂きました。 ヤンピンがいつも、お茶を飲む暇がないほど忙しかった話を覚えていてくれたようで、 温かい心遣いに、凄く感動しました。

 ヤンピンが茶芸教室を始めた頃から、多くの日本茶道の関係者にご参加頂きました。 茶道を極める熱心さには、感服しました。 台湾からの留学生からも、 「和菓子と日本茶」をテーマに論文を書きたいと相談されたことがありました。 ぜひ、ヤンピンたちの活動を通じて、日本の茶道も留学生たちによって母国に持ち帰り、広めて頂きたいですね。 そして、茶を通じての文化交流を今後も代々続けて行って頂くことを願っています。


今年の中山之家の正月飾り


 
 

随意談 第211号(2012年12月25日)   楊品瑜

 
~鮑魚罐頭(あわびの缶詰)~
 先日正月用に、両親にプレゼントしようと思い、オーストラリアの鮑魚罐頭を買ってきました。 ヤンピンがお店で罐頭を持ち上げた途端、店員さんはすぐ飛んできました。 毎回思うのですが、好意的に考えると食通と思われたのか?高価な罐頭だからなのか? 商品説明をしたいのか?よくわかりませんが、どの店に行ってもほぼ同じ反応ですね!

 日本の方々には、「なぜ罐頭?」と聞かれますが、 台湾の一部の食通、いわえるセレブな方々の話では、鮑魚のランクは、乾燥鮑魚が一番、二番が罐頭、三番は、生の鮑がよいのだそうです。 栄養価からなのか、揚った海域からなのかよくわかりませんが、 昔からオーストラリアブランドの鮑魚罐頭が、ヤンピンの周りでは特に好まれました。

 なので、お陰様でヤンピンは何度も幸運なことにお零れを頂きました。 教室でも出しています。 そして食べ方は、鮑を罐頭から出し、薄く切ってそのまま食べるのが主流でしたね。 日本の方々には、不思議感が漂っていましたが、ヤンピンには懐かしい味でした。 因みに残った場合は、お粥やスープにも使います。 今思えば、ヤンピンはそう裕福な家庭ではないのですが、なぜか食べ物には、よく恵まれていました。

 そうそう、鮑魚罐頭にもランクがありました。 頂級(最高級)がもっとも好まれます。 たぶん、鮑の大きさと厚みでランク付けされています。 オーストラリア以外にメキシコやチリ産も人気のようです。 そして、二缶ワンセットで箱詰めされ、ギフトとしても人気です。 これからの年末から旧正月の商戦では、上位に来る定番商品でもあります。


オーストラリア産の鮑魚罐頭


 
 

随意談 第210号(2012年12月19日)   楊品瑜

 
~雙聯鼻煙壺~
 ずっと探していた双子の鼻煙壺を、やっと入手しました。 双子と言ってもいろいろな言い方があるようで、主に「雙聯鼻煙壺」または「雙連鼻煙壺」が使われているようです。

 ヤンピンは、言葉の専門家ではないのですが、「聯」も「連」も中国語での発音は同じで、 共に繋がる意味があります。また、「聯」は、「對聯」、対等または一組になる詩句を表現する時にも使われ、 中華圏では、よく門や入り口、壁に赤い紙に一対の詩を書いて貼ることがありますが、 その一対の紙を「聯」とも呼びます。旧正月(春節)では、新年を迎えることから「春聯」とも呼びます。

 そして、鼻煙壺のレプリカならば、「中華圏に行けばいくらでも売っているのに」、と言われ続けてきましたが、 これがなかなか探しに行く時間がないのです。 毎回お茶関連巡りか、親戚巡りで、時間がなくなり、気がつけばもう日本に帰らなければならないのです。 親戚巡りは毎回「さぼれば」、と言われますが、やはり子供の成長を見せに行くのは慣わしで、 子供の将来のためでもあります。

 ヤンピンが購入できる鼻煙壺は、限られています。 鼻煙壺の魅力は、そのさりげない存在感なのではないのかなぁ?と思っています。 家にさりげなく飾ってあるのが、なんとなく安心感があります。 時々入れ替えたりしていると、子供たちも見つけた時は、ちょっと面白い反応しますよ!

 そして、毎回必ず「何に使うの?」と聞いてきます。 で、ヤンピンは必ず「嗅ぎ煙草用です」で、「媽媽、煙草吸うの?」「いや~」の会話となります。 また、時間がある時は、「鼻煙壺は『清朝』の皇帝に献上されたのがきっかけで、 その後中国でも作るようになったのよ!」と話しています。 清朝とは、「秦」じゃないよ!「清」だよ!(中国語でも発音が似ています)、 「媽媽の祖父母たちは、民国前生まれ、つまり清朝生まれだよ!」と話しています。 と言うことで、鼻煙壺もはさりげないながらも我が家の親子のコミュニケーションに一役買っているわけです。

 しかし、台湾で生活していた時は、こんなに中国美術に興味を持っていなかったと思います。 やはり、長く海外で生活していると恋しくなるのだなぁ、と思いました。


最近入手した「雙聯鼻煙壺」


 
 

随意談 第209号(2012年12月14日)   楊品瑜

 
~中日合作(日中合作)~
 先日、親戚から子供間で人気のクラッカーをお土産に頂きました。 「どんな味なんだどうか?」と、わくわく食べてみたところ、「ごく普通だよね!」とヤンピンは思いましたが、 子供たちが静か~、感想を聞くと”美味しい~”とパクパクと食べています。 ほぼ一箱分(1280g)頂いたのですが、数日で完食しそうな勢いでした。

 外箱の説明には、“中日技術合作 台灣製造”と書かれていました。 “健康時刻”や“百分百純天然餅乾”(餅乾とは、通常クッキーやクラッカーのこと)とも書かれ、 日本味(日本風)たっぷりのキャッチフレーズの商品だなぁ~とは思いました。 また、日本語で“アロマチックな上品なチーズの香り・・・”というコメントもありましたが、 この文章の“アロマ”は中華圏でどう理解されるのかなぁ?と色々思いましたね!

 少し前ですけれど、台湾の親戚と銀座を巡り、 アロマを紹介しようとあちらこちらのショップにも連れて行こうと思っていたのですが、 やはり本場の漢方があるので、特別に興味は持たれなかったような気がしました。

 台湾は親日の方が多く、商品の高級感や信頼度を出すために、 日本でも商品ラベル等に英語を書き込むような感覚で、日本語がよく書かれています (また、英語や日本語が書かれていると国際的な商品に思われやすいのだとか・・・)。 まぁ、デザインの一種ですからと、みんなも分かっているはずですが、 日本語がわかるものとしては、やはり書かれている文面がとても気になることがありますよね!

 前職(海外事業部だったので)で、よく英語圏の知人に日本の商品のパッケージに書かれた英語が気になる、 あるいは「?=意味不明」と、指摘を受けていたことを懐かしく思い出します。 やはり、日本で売られている商品に書かれている英語に、 もどかしい気持ちで見ていた英語圏の方々がいたんですね。 面白いですね!


中日合作した餅乾


 
 

随意談 第208号(2012年12月7日)   楊品瑜

 
~碁石茶~
 先日仕事で、銀座へ行ってきました。 少し時間があったので、重い荷物を持って色々な物産館を回ろうと立ち寄った高知県の物産館、 「碁石茶」の三文字に吸い込まれました。

 碁石茶は随分前(たぶん14、15年前)に、所属指導師の親戚が四国に嫁いでいたことから、 阿波番茶と合わせて、当時としては、苦労して取り寄せたことがありました。 その後はちょこちょこ行く人がいれば、買って来てはもらっていましたが、 やはり、懐かしさやら愛しさはあります。

 しかし、今回見かけたのは、紙パック入りのドリンクです。 もちろん、物産館の中では固まった碁石茶もきちんと売られていましたが、3年ものというのもありました。 日本版黒茶ではありますが、普洱茶の親戚のような気持ちになりますね!  思えば最初に知った当時は、作れる人があと一人しかいないとかで、 存続も心配されていましたが、完全に無駄な心配のようです。 碁石茶は、今も健在です。

 碁石茶は、茶粥によく使われるお茶と聞いていましたが、飲んでも楽しめるお茶です。 但し、味の評価は、意見が分かれます。 貴重なお茶なので、いつもいつも飲めませんが、 ヤンピン的には、その歴史を知れば、きっと深みと共に虜になります。

 ただ、今回見つけた紙パックの碁石茶ドリンクは、常温、温めるか冷やしても飲めるお茶のようです。 パッケージには、そのまま電子レンジで温められるとは書いてありますが、 ヤンピン的には黒茶を冷やして飲まないので、どのようなかたちで飲むか、 指導師たちとも相談して楽しみたいと思います。


碁石茶ドリンク


 
 

随意談 第207号(2012年12月1日)   楊品瑜

 
~唐人街(中華街)~
 唐人街とは中華街のことです。 中華系の人々が集まる街のことで、なぜか英語では「Chinatown」なのですが、 「中国城」でも通じますが、中国語では「唐人街」の方が一般的に使われているように思います。 (勿論、たまたまヤンピンの周りが使っていたと言う説もあります。)

 先日、横浜中華街で久しぶりに教室をやりました。 受講人数も少なかったので、帰り初めてみんなで、崎陽軒のお土産店に立ち寄ってきました。 そして、家族のお土産にと思い、たぶん初めて崎陽軒の燒賣(シュウマイ)を買ってきました。 食べた感想としては、美味しいのですが、柔らかい燒賣を食べ過ぎたせいなのか、硬く感じました。 お肉がたっぷり詰まった燒賣(シュウマイ)を購入したようです。 この食感が美味しいのか~と、ちょっとカルチャーショックでしたね!

 思えば、燒賣は料理教室で、幾度か作ったこともありました。 確かに具材に拘り過ぎて、硬かったこともありました。 なので、硬くても構わなかったのですね!

 そして、最近の横浜中華街では、立ち食い(?)が流行っているのにもちょっと興味を持ちました。 いつも行っていたお店がなくなったり、新しいお店が流行ったりと、少し時代の流れを感じました。 早く着いたせいなのか、観光客が少なく、中国語があっちこっちに飛び交っていたように思います。 日本にいることを忘れさせられたぐらいでした。異国情緒でしたね!


購入した燒賣
醤油注しが、日本的で感心しました。


 
 

随意談 第206号(2012年11月26日)   楊品瑜

 
~銀紙~
 教室でよく聞かれる「銀紙」、”ペーパーナプキンですか?”、”いやいやあの世で使うお金です。”と、 ヤンピンはいつも説明してきました。  先日、教室で横浜中華街に行って来たので、思い切って買ってきました。 教室で開封し、触ってもらいました。 とてもペーパーナプキンになるサイズではなく、触り心地もざらざらしたザラバン紙て、ところです。

 自宅での「拜拜」(祭事)、ヤンピンはいつも指示された通りに、 線香を上げ、長老のご先祖への報告を静かに聞き、焼銀紙(銀紙を燃やす)時は、 一枚一枚二つ折にして、中華鍋(使い古し)に焼けどしないように投げ込んでいた記憶しかなかったのですが、 この機会に少し調べてきました。

 流派があるのかもしれませんが、一般にヤンピンが呼んでいた銀紙とは、 正式には「金銀紙」と言うのだそうです。 大きく金紙は神様に使って頂くもの、銀紙は祭祖拜鬼(先祖を祭り、鬼に拝礼)とに分けていたそうです。 金紙や銀紙にはまたそれぞれの願いによって細かく分けられた種類があるのも、今日始めて知りましたが。 燃やし方にも拘りがあるようで、サイズの大きいものから燃やし、 金紙と銀紙は一緒に燃やしてはいけないのだとか・・・学問ですね!

 それぞれのご家庭の事情もありますが、「拜拜」は年に数回やっていても、 「焼金銀紙」はたぶん限られた回数しかやらないのかもしれません。 最近台湾へ行って、廟見学する方も少なくないようです。 廟では、毎日祈願に来る方のための、焼金銀紙ができる場所があります。 異文化を知るうえでの見学も、旅話としてもよいのではないのでしょうか。 ね。 因みに横浜の「關帝廟」では、 自販機で金紙(ホー、確認したところ、やはり關帝廟では、金紙のみの扱いでした)を購入し、 燃やしての祈願ができます。






 
 

随意談 第205号(2012年11月20日)   楊品瑜

 
~真高興!(とても嬉しいです)~
 所属指導師とそのお母様連名で、お礼の花を頂きました。 とても嬉しかったので、随意談に載せて自慢させて下さい。 たいしたことをしたわけではないのですが、やはりお花がもらえることは、嬉しいことです。

 昨年の大地震以降、教室では、受講者のお休みが目立っていました。 地元より遠方からわざわざ通って来てくれていた方々が多かったので、しかたないことだとは思っていました。 でも、やはりいつもの顔ぶれが揃わないと、寂しいものです。

 なので、教室はなんとか運営している中、美しいお花を頂いたのは、 片道2時間ほどかけて来てくれている所属指導師です。 在籍期間も10年近くです。 本当に、中国茶が好きな方です。もちろん、今月も頑張って受講に来ています。 本当に、本当にありがとうございます。ヤンピンも励みになります~。




 
 

随意談 第204号(2012年11月13日)   楊品瑜

 
~懷念過去(懐かしい)~
 本棚を整理していたら、数年前(2010年)に購入した「台湾都市物語」と言う本が出て来ました。 本自体は、発行後すぐに購入し、会刊や教室でも紹介しました。 内容的には、台湾の歴史ある建築物を紹介する本です。

 ヤンピンが生まれた西門町の様子や台北城の4つの門、昔と今の写真が掲載され、興味深いものもありました。 また、台湾の茶業に関わった幾つかの歴史的建築物も特集が組まれ、 何度読み返しても、台湾の歴史に於いて、お茶がいかに大切さだったことが、身に沁みました。

また、よく遊びに行った場所から、「有名だよ!」「歴史有る場所」などなどと 何が何だかよくわからないまま親や親戚に連れて行かれた場所までもが幾つか紹介されいます。 連れて行かれた理由も、なんとなく理解できました。 特に廟関係はよく分からず、祖父母たちに言われたままに回って拝拝(お祈り)していました。 今やっと何の神様か、少し理解はしてきましたが。

 馴染みの建物が文化財になったり、かつてはデートスポットと言う場所も紹介されていました。 ヤンピン的には、特に駅!  駅って、様々なドラマがありますよね!

 特に幼少期、媽媽が苦労して、私たち子供を連れて、 8時間も、電車に揺られて台北から台南の実家に帰っていました。 ヤンピンは、排骨便當(スペアリブ入り弁当)と共に、車掌さんがお盆に載せていたお茶を選ぶのが、 楽しみで、お茶を注ぎに来る職人さんの早業を見るのが楽しみでした。 また、配られたおしぼりの消毒液の匂いは、今も覚えています。 今では、新幹線があるので、台南は台北から日帰りができる距離となりました。 台南車 (駅)、懐かしかったです。




 
 

随意談 第203号(2012年11月5日)   楊品瑜

 
~緊張了一下(どっきりしました)~
 とある月曜日の夕食時に、子供が揃って、 「今日先生に凄く褒められたよ。さすが、ママが栄養士だからね!」???だそうです。 ヤンピンは、栄養士ではありませんよ!  子供の1人は、「ママはお茶の先生だよ!」と訂正したようですが。

 よくよく聞くと、どうやら学校で、昨晩(日曜日)の晩御飯の抜き打ちチェックアンケートが行われたようです。 緊張了一下。 実は、ヤンピン的には、「ダメじゃない、こんなもの食べさせて・・・」となったらどうしょう~。でした。

 最近ほぼ毎週日曜日が教室なので、ついつい家族に甘えて、日曜日の夕食は、はっきり言って手抜きです。 仕事柄、「家族はいつも、良い物を食べているよね!」とよく言われていましたが、プレッシャーでしたね!

 正直言って、子供に関して、離乳食時は気をつかいましたが、その後は、和洋折衷なんでも食べさせています。 苦い薬膳スープから、よく言われている子供が苦手な野菜、ピーマン、人参も全て我が家の子供はよく食べます。 特に、ピーマン、人参は好物でして、学校では変人扱い(?)されるほどだとか?  家族揃っての外食もよくしますし、お惣菜も買います。自分の勉強のためにもなりますからね!

 かつて、新入社員のうぶな時代に、雑談でついグレープフルーツが食べられないと言ってしまい、 みんなに笑われました。 「食べられないものがあって普通なのでは?」と言う概念のヤンピンに、 たまたま居合わせた書類を取りに来た乙仲業の通関士にまで、 「楊さん、それは美味しいのを食べたことがないからでしょう!」と笑われました。 その時、一瞬「美味しいのは、あるのか?」と口答えしそうになりましたが、 同僚の勧めもあって、ちゃんと選んで食べれば、感動する美味しいグレープフルーツはあったのでした。 そして、その後は、不思議なことに、食べられるようになってからは、 所謂まずいものも「美味しくないわね!」と言いつづも食べられるようになりました。 舌も学習するんですね!

 まぁ、子供たちには、暴飲暴食せずに、健康第一、食材を作ってくれた皆さんに感謝し、 楽しい食生活を送ってもらえば十分です。 しかし何より、学校の方で合格点がもらえたことは、媽媽としても励みになりました!  ほっー。


家族のために作った一品
ラムと野菜の炒め
ナンは市販品です。


 
 

随意談 第202号(2012年10月31日)   楊品瑜

 
~白茶洗臉(白茶洗顔)~
 随分前からヨーロッパでは、「白茶がお肌を白くするとして人気ですよ!」と聞かされていましたが、 渡されたお茶は、なぜかホワイトティーと書かれたジャスミン茶でした。

 ヤンピンの知っているジャスミン茶は、緑茶や烏龍茶とジャスミン(茉莉花種)のブレンド茶です。 但し、最近は緑茶とのブレンドが主流のようです。 因みにジャスミンは種類が多く、ハーブティーとして、茶葉とブレンドせず、単独で飲むものもあります。

 実は、2002年 に、 日本で白茶を作っている茶畑を指導師たちと訪ねたことがありました。 一般に、中国茶の白茶とは、製茶後産毛(うぶげ)が白くなることで白毫(ペコー)と呼ばれ、 白茶製法で作られた茶葉は、白毫がびっしりの茶葉となることで「白茶」と呼ばれています。

 ところが、訪れた茶畑の方は、生えている茶葉自体が一時的に白くなる白茶です。 栽培するのが、とても手間がかかるお茶だそうです。 なので、生産量はまだまだ少量だそうです。 この時、工場見学もさせて頂きましたが、茶葉はとてもエコな植物でごみは出ず、 飲めない茶葉でも最後の最後まですべて、シーツや芳香剤などなどに使っている説明を受けました。

 今回購入した白茶洗顔(練り石鹸)は、どちらの白茶を原料として使っているのかまでは詳しく調べていませんが、 懐かしさ相まって早速使ってみました。 お肌つるつるになった気がします。 (哈哈)


白茶洗臉


 
 

随意談 第201号(2012年10月21日)   楊品瑜

 
~台北當代藝術館(MOCA TAIPEI)~
 「台北當代藝術館」の写真が台北から届きました。 たまたま用事でこの辺りを通り、立ち寄った親戚が写真を撮ってくれたのです。

 なんだかよく分からず調べてみるとホームページ http://www.mocataipei.org.tw/blog/category/1434642 によると元々は、1921年の日本統治時代に建設された日本人の子供のための「建成小学校」だったそうです。 1945年には台北市政府辦公廳舍(市庁舎)となり、1996年には台北市により古蹟(文化財)指定を受け、 2001年に美術館として開館したようです。

 前に幾度と教室受講者の出身校(台湾での)を探したことがありましたが、 台北市政府辦公廳舍も元日本人のご子息たちが通われていた小学校とは、知りませんでしたね!  ヤンピンも勉強になりました。

 そして、英名の「MOCA TAIPEI」の「MOCA」は“Museum of Contemporary Art”の略だと思われます。 つまり日本語に訳すと「台北現代美術館」ってことですね!  また、早餐(モーニング)が食べられるカフェもあるようですので、 ヤンピン的には行ってみたい美術館のひとつです。




台北當代藝術館


 
 

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